【令和最新版】企業内弁護士の年収水準はどれくらい?年収2000万円を超える弁護士とは

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弁護士資格を持つ人が企業の一社員として入社して、企業法務を担当する「企業内弁護士」という働き方が注目されています。企業内弁護士の人数は年々増加しており、2001年には全国で66人しかいませんでしたが、2019年には2,418人になりました。

特に若い人は法律事務所での勤務経験なく、修習後直接企業内弁護士になる人も多いようです。企業内弁護士の年収水準はどれくらいなのでしょうか。また、企業内弁護士で2,000万円以上の年収を手にするためにはどうすれば良いのでしょうか。さまざまなデータ集めましたので、それを元に説明していきます。

参考: 日本組織内弁護士協会|企業内弁護士数の推移(2001年~2019年)

 

企業内弁護士の年収水準

企業内弁護士の年収水準について、日本組織内弁護士協会が調査しています。

企業内弁護士の年収の中央値

企業内弁護士の年収(中央値)

参考:https://jila.jp/wp/wp-content/themes/jila/pdf/questionnaire202002.pdf)

こちらの資料の通り、企業内弁護士の年収のボリュームゾーンは750万円〜1,000万円未満で、28%の人がこの年収の範囲であると答えています。日本の平均年収は400万円ほどと言われているので、それに比べると高い水準と言えるのではないでしょうか。

企業内弁護士の平均労働時間

参考:https://jila.jp/wp/wp-content/themes/jila/pdf/questionnaire202002.pdf)

企業内弁護士の勤務時間についての調査も行われていますが、8〜9時間未満が38%を占めており、続く9〜10時間未満は28%、10〜12時間未満は19%です。1日8時間勤務として残業がほとんどない企業内弁護士がいることを考えると、短い労働時間で年収1,000万円に近い年収を得られるのはバランスの良い働き方といえるのではないでしょうか。

日本組織内弁護士協会が発表した「企業内弁護士を多く抱える企業上位20社(2001年~2019年)」によると、2019年の調査では

  1. 1位ヤフー34人
  2. 2位野村證券25人
  3. 3位三井住友銀行・三菱商事各24人
  4. 5位LINE 23人

と、トップ10はそれ以降も日本を代表する大企業がほとんどです。このような大企業では、従業員全体の給与水準も高いため、企業内弁護士の年収水準も必然的に上がることが考えられます。

順位 企業名 人数
1 ヤフー 34
2 野村證券 25
3 三井住友銀行 24
3 三菱商事 24
5 LINE 23
6 KDDI 19
6 丸紅 19
6 三井物産 19
9 アマゾンジャパン 18
9 パナソニック 18
9 三菱UFJ銀行 18
12 三菱UFJ信託銀行 17
13 三井住友信託銀行 16
14 双日 15
15 NTTドコモ 14
15 住友電気工業 14
15 第一生命保険 14
15 豊田通商 14
15 みずほ証券 14
20 アクセンチュアほか2社 13

参考:日本組織内弁護士協会|企業内弁護士を多く抱える企業上位20社(2001年~2019年)

企業内弁護士で年収1,000万円を超える人の割合

上記の通り、企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは750〜1000万円未満です。しかし、年収1000万円超を合わせると46%にのぼります。1,000万円〜1,250万円未満は23%で、年収750万円〜1,000万円未満のレンジに続き多いです。

また、

  • 2,000万円〜3,000万円は4%
  • 3,000万円〜5,000万円は2%
  • 5,000万円は1%

と、一般社員ではありえないような年収を手にする企業内弁護士もいます。そのため、年収重視の場合も企業内弁護士は法律事務所より年収は低いと決めつけないほうが良いでしょう。

年齢別の年収について

企業内弁護士の年を重ねるごとに差がつく傾向にあります。30歳〜35歳は500万円〜750万円未満(48.1%)がボリュームゾーンとなります。35〜40歳は750万円〜1,000万円未満(41.6%)ボリュームゾーンですが、年収2,000万円を超える人も出てきます。

40歳〜45歳と45歳以上では1,000〜1,250万円未満(40歳〜45歳は30.4%、45歳以上は37.5%)がボリュームゾーンとなります。40歳以上になると3,000万円以上になるケースも出てきます。

弁護士の経験年数による年収の差

こちらの調査では、弁護士の経験年数による年収差についての調査も行っています。

弁護士経験5年未満の場合

年収500万円〜750万円未満(54.5%)がボリュームゾーンとなります。

弁護士経験5〜10年の場合

では年収750万円〜1,000万円(38.3%)、弁護士経験10〜15年以上は1,000万円〜1,250万円未満(40.6%)がボリュームゾーンと弁護士経験が長くなるにつれて年収も上がる傾向にあることがわかります。

弁護士経験15年以上〜20年の場合

年収のボリュームゾーンは1,500万円〜2,000万円未満(24.0%)になるものの、人により年収差が出る印象を受けます。弁護士の経験年数が高い企業内弁護士自体が少ないということもありますが、所属する企業や役職により3,000万円以上手にする人もいれば1,000万円未満の人もいるようです。

また、弁護士経験20年以上の企業内弁護士はこちらのデータ上では9人しかいませんが、8人が年収2,000万円以上を手にしています。このような人たちは、役員などの重要な役職で活躍していることが想像できます。

どの業種の年収が高い?

こちらの調査では、所属する企業の業種別での年収調査もしています。まず、メーカーで働く企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは750万円〜1,000万円未満(35.1%)です。

金融で働く企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは、1,000万円〜1,250万円未満(27.7%)です。最後にITで働く企業内弁護士の年収ボリュームゾーンは、750万円〜1,000万円未満(31.4%)となっています。

この結果、金融業界で働く企業内弁護士が最も高い年収を手にしていることがわかりました。しかし、金融だけに限らず、メーカーやITでも3000万円以上と高い年収を手にしている場合もあります

所属する企業や、役職、弁護士としての能力・専門性などにより業界に関係なく高い年収を得ることも可能といえるでしょう。

ポジション別で年収はどのくらい変わるか

ポジション別での年収差の調査も行われています。一般従業員の年収ボリュームゾーンは500万円〜750万円未満(37.9%)ですが、

続く750万円〜1,000万円未満(35.2%)も多いです。管理職は1,000万円〜1,250万円未満(36.0%)がボリュームゾーンですが、1,250万円以上の人を合計すると34.3%となり、ボリュームゾーン以上の年収の人が多いことが分かりました。

役員・ジェネラルカウンセルは対象者が17人と少なく年収は大きく開きがありますが、年収2,000万円〜3,000万円未満(29.4%)と一番多いです。

弁護士の年収と企業内弁護士の年収差はどれくらい?

日本弁護士連合会では弁護士の収入について調査しています。こちらの調査によると『弁護士の平均年収は2,143万円、平均所得は959万円』でした。

平均値の場合、一部の高年収者により平均値が釣り上げられてしまうので、中央値でも確認してみましょう。

中央値の年収1,200万円、所得は650万円

平均値に比べると下がりますが、中央値の方が実態に近い数値になることが多いです。2006年の平均年収は3,620万円、中央値年収が2,400万円だったことを考えると年収水準が弁護士の年収は年々下がっていることが分かります。

この結果から、弁護士の平均年収は下がっているものの、企業内弁護士の平均に比べると高いといえそうです。

ただし、この調査は40,076人へ回答を依頼して有効回答が2,864人(7.15%)しか得られなかったため、参考程度に考えた方が良いといえそうです。

大手法律事務所の弁護士は新卒で年収1,000万円

一般的に、大手法律事務所で勤務する弁護士は、新卒の段階で年収1,000万円を超えると言われています

業界大手の4大法律事務所でアソシエイトとして10年働けば5,000万円の年収、パートナーになれば数億円の年収を手にする人もいるようです。

一般企業の会社員からするとずば抜けて高水準の年収ですが、「弁護士資格は非常に難関で何年も苦労して勉強したのだから、これくらいの年収をもらって当然」と考える人もいらっしゃるでしょう。

残業が多く終電近くまで働くこともザラ

ただし、大手法律事務所は残業が多く、終電近くまで働くこともザラと聞きます。そのため、出世をしたいのであればプライベートは犠牲にする覚悟が必要となります。

また、大手法律事務所の採用は近年増えてはいるものの、東京大学・慶応大学・早稲田大学の法科大学院卒などの高学歴の人が受かりやすい傾向にあり、入所するのは非常に狭き門なのです。

中堅・中小法律事務所

企業内弁護士の方が福利厚生なども含め待遇が良いという場合もあるでしょう。特に地方の法律事務所では人口減に伴う案件減により収入を大きく減らしているところも多く、新人弁護士時代は年収数百万円で一般企業の会社員よりも年収が少ないという場合もあるようです。

しかし、小さな法律事務所の場合、企業法務から民事まで大手に比べるとさまざまな案件に取り組めるなどのメリットもあります。

歩合制を導入している場合は自身で案件が取れればどんどん年収を上げることもできるそうです。また、幅広い経験を活かして独立もしやすいといえるのではないでしょうか。

法律事務所勤務と企業内弁護士では働き方や仕事内容が大きく異なるので、年収だけで比べるのではなく「自分がどう働きたいか」「どんなキャリアを歩みたいか」を考えて選んだ方が良さそうです。
参考:日本弁護士連合会|近年の弁護士の実勢について

企業内弁護士が年収を上げるには?

同じ企業内で最初に提示された年収水準から大きく年収アップすることは難しいことです。

専門性を高める

企業内弁護士の年収を上げたいのであれば、専門性や経験をアピールして年収が高い企業への転職にチャレンジするべきといえます。一般的に企業内弁護士の転職で年収アップを望むのであれば、同じ専門分野でアピールした方が年収アップする可能性が高くなるそうです。

たとえば金融系の企業で企業内弁護士をしていた場合、その専門性を欲しいと思っているIT企業が金融法務のエキスパート人材として高めの年収でオファーしてくれることもあるでしょう。

法律事務所から企業内弁護士へ転職した場合

また、法律事務所から企業内弁護士へ転職した場合にも年収アップするケースもあります。特に弁護士経験が長く、役員や管理職待遇で企業内弁護士になる場合には年収アップが見込めるでしょう。

ただし、いくら弁護士経験が長いからといって、法律事務所で民事などを取り扱っていた場合には、企業法務とは専門性が違うという理由で転職ができなかったり、低い年収でしか転職できなかったりということもあるようです。

2,000万円以上稼ぐ企業内弁護士になるには?

企業内弁護士全体の年収のボリュームゾーンは750万円〜1,000万円未満ですが、1,000万円以上稼いでいる企業内弁護士は46%と約半数います。さらに、2,000万円以上稼ぐ企業内弁護士も存在しており、一般企業の社員としてはかなりの高収入を得ているケースもあるのです。

資金力のある大手企業に転職する

2,000万円以上稼ぐ企業内弁護士は、ほとんどが役員クラスです。そのため、企業内弁護士として2,000万円以上稼ぎたいのであれば、資金力のある大手企業で働き出世して役員になるという方法があります。

そのことを見越して、企業内弁護士になる時になるべく大手企業を選んでおくと、役員になり2,000万円以上の年収を手にする可能性も高まります。

出世レースに勝ち抜く意思が大事

ただし、大手企業の場合、給料として支払える資金が多いかもしれませんが、他にも企業内弁護士が所属しているならば、出世レースに勝ち抜かなくてはいけません。何人もライバルがいたとしても企業内弁護士で役員になれるのは1~2人という場合が多いからです。

年収の高い重要なポストを狙う

逆に数人しか企業内弁護士を雇っていないけれど、重要なポストなので高い年収を支払うというケースもあるでしょう。このような場合は、個別に年収提示がされて、交渉などをした上で年収を決定していきます。

他に企業内弁護士がいないと、一人に業務が集中して激務になりやすいというリスクもありますが、大手企業よりも良い待遇で雇ってもらえる場合もあるので、面接や説明会などできちんと確認することが大切です。

役員ポスト・ゼネラルクラスを目指す

また、転職して役員のポストを狙うという方法もあります。役員待遇で雇ってもらうのであれば、その企業が欲しいと思う知識や専門性がマッチすることと、それを発揮できる実力が必要です。役員クラス専用の転職サイトなどもあるので、条件に合う求人がないか探してみてください。

まとめ

企業内弁護士は、法律事務所勤務の弁護士に比べると労働時間が短くワークライフバランスがとりやすい傾向にあります。その分、法律事務所勤務に比べると年収水準は低くなることが多いです。

ただし、企業内弁護士でも年収2,000万以上になる人もおり、このような人たちは、大企業で役員や管理職待遇で働いています。

転職をして企業内弁護士として高年収を手に入れたいのであれば、それまで身につけたスキルや経験を生かして即戦力となり働けることをアピールすることが大切です。ハイクラス向けの転職サイトや転職エージェントを活用して、より良い条件の求人を探しましょう。

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