弁護士として5年目を迎えると、すでに仕事には慣れ、新人弁護士の教育担当をすることもあります。大手法律事務所であれば、ジュニアアソシエイトからシニアアソシエイトに昇格する頃です。その頃になると仕事に対する精神的な余裕が生まれるため、自分の年収を上げたいという気持ちを抱く人もいるかもしれません。
その場合、気になるのはほかの弁護士の年収です。5年目の弁護士はいくらくらいの年収を得ているのでしょうか?
この記事では5年目弁護士の平均年収を紹介しながら、年収の決まり方や年収を左右する要素、5年目で年収が上がらない理由を解説します。年収を上げるためにやりがちな失敗や年収を上げる方法についても紹介するので、年収を上げたい5年目弁護士は参考にしてください。
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目次
弁護士の5年目の平均年収はいくら?
弁護士が5年目を迎えると年収はいくらくらいになるのでしょうか?日弁連が公開しているデータをもとに5年目弁護士の平均年収を確認し、弁護士全体との比較も行います。
5年目弁護士の平均年収
弁護士5年目は、2023年現在の修習期でいうと71期くらいの方が多いでしょう。そのため日弁連が10年ごとに実施している「弁護士業務の経済的基盤に関する実態調査」で修習期別の弁護士の収入を確認してみます。70期以降の所得の分布(抜粋)は以下のとおりです。
表:経験年数・司法修習別の収入・所得の経年変化
スクロールできます
| 収入(万円) | 所得(万円) |
---|
2018 年 | 2023 年 | 2018 年 | 2023 年 |
---|
5年未満 | 平均値 | 66-70 期 | 735 | 71-74 期 | 575 | 66-70 期 | 470 | 71-74 期 | 351 |
---|
中央値 | 600 | 550 | 430 | 300 |
---|
回答数 | 660 | 277 | 636 | 258 |
---|
5年以上 10年未満 | 平均値 | 61-65 期 | 1,550 | 66-70 期 | 1,252 | 61-65 期 | 792 | 66-70 期 | 685 |
---|
中央値 | 1,200 | 1,027 | 680 | 650 |
回答数 | 619 | 345 | 605 | 323 |
もっとも多いのは「500万円未満」の45.0%、次に多いのが「750万円未満」の25.0%、次が「200万円未満」の11.9%です。平均は519.3万円、中央値は461.0万円でした。参考:弁護士白書 2021年版|回答者全体の所得(修習期別)
弁護士全体の平均年収と5年目の年収の差
同じ調査における全体の分布(抜粋)は以下のとおりです。
もっとも多いのは「2000万円以上3000万円未満」の17.0%、次に多いのが「1,000万円以上1,500万円未満」の16.9%。
全体と5年目弁護士を比べてみると、平均の差で587.1万円、中央値の差で239万円という結果です。
参考:弁護士白書 2023年版|回答者全体の所得(修習期別)
また、5年目弁護士が経験を重ねると年収がどのくらい上がるのか目安を知るために、修習期別の平均値、中央値も以下に紹介します(抜粋)。
表:経験年数・司法修習別の収入・所得の経年変化
スクロールできます
| 収入(万円) | 所得(万円) |
---|
2018 年 | 2023 年 | 2018 年 | 2023 年 |
---|
5年未満 | 平均値 | 66-70 期 | 735 | 71-74 期 | 575 | 66-70 期 | 470 | 71-74 期 | 351 |
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中央値 | 600 | 550 | 430 | 300 |
---|
回答数 | 660 | 277 | 636 | 258 |
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5年以上 10年未満 | 平均値 | 61-65 期 | 1,550 | 66-70 期 | 1,252 | 61-65 期 | 792 | 66-70 期 | 685 |
---|
中央値 | 1,200 | 1,027 | 680 | 650 |
回答数 | 619 | 345 | 605 | 323 |
10年以上 15年未満 | 平均値 | 56-60 期 | 2,237 | 61-65 期 | 1,975 | 56-60 期 | 1,078 | 61-65 期 | 989 |
---|
中央値 | 1,900 | 1,800 | 900 | 860 |
回答数 | 308 | 352 | 307 | 337 |
15年以上 20年未満 | 平均値 | 51-55 期 | 2,962 | 56-60 期 | 2,554 | 51-55 期 | 1,334 | 56-60 期 | 1,252 |
---|
中央値 | 2,078 | 2,100 | 1,000 | 1,100 |
回答数 | 155 | 198 | 157 | 192 |
20年以上 25年未満 | 平均値 | 46-50 期 | 3,469 | 51-55 期 | 3,763 | 46-50 期 | 1,307 | 51-55 期 | 1,692 |
---|
中央値 | 2,760 | 2,950 | 1,006 | 1,215 |
回答数 | 105 | 90 | 102 | 88 |
25年以上 30年未満 | 平均値 | 41-45 期 | 4,699 | 46-50 期 | 3,220 | 41-45 期 | 1,601 | 46-50 期 | 1,298 |
---|
中央値 | 3,000 | 2,680 | 1,100 | 1,000 |
回答数 | 99 | 79 | 94 | 74 |
30年以上 35年未満 | 平均値 | 36-40 期 | 3,884 | 41-45 期 | 2,687 | 36-40 期 | 1,604 | 41-45 期 | 908 |
---|
中央値 | 2,500 | 2,200 | 1,000 | 695 |
回答数 | 91 | 70 | 86 | 66 |
35 年以上 | 平均値 | 1-35 期 | 3,312 | 1-40 期 | 1,937 | 1-35 期 | 1,321 | 1-40 期 | 734 |
---|
中央値 | 2,000 | 1,300 | 800 | 429 |
回答数 | 519 | 499 | 477 | 459 |
これによると、55~59期(17年目~21年目)の弁護士になると所得が1,000万円を超えてきます。1,000万円をひとつの目標としている方もいるかもしれませんが、到達できるのは大体15年以上の経験を積んだ弁護士が多いようです。
弁護士の年収はどのように決まるのか?
弁護士の年収は修習期、つまり経験年数によって違いがあることが分かりましたが、それ以外にも複数の要素をもとに決まります。以下では開業弁護士・勤務弁護士・インハウスローヤーの3つに分けて、年収の決まり方を解説します。
開業弁護士の場合
開業弁護士は、自分で仕事を獲得し、自分で報酬を決めることができます。そのため、年収は大きく個人差があります。また、開業費用や事務所経費なども自己負担する必要があるためこれらの支出によっても変動します。
一般的には経験や実績のほかに、専門性や地域性などによって報酬が変わります。近年は特定分野に専門特化することで差別化を図る弁護士が増えており、専門性の高さが評価されて高い報酬を得ているケースも少なくありません。また都市部の開業弁護士のほうが年収は高い傾向があり、地方ではそれほど稼げないケースもあります。
開業弁護士の平均年収は約1000万円とも言われていますが、あくまで目安であって上限はありません。数千万円から数億円稼ぐ弁護士もいます。
勤務弁護士の場合
勤務弁護士の年収は所属する法律事務所によって異なります。一般的には、規模が大きい法律事務所に勤めるほど年収は高くなります。たとえば所属弁護士数が多い五大法律事務所の年収は1年目から1,000万円を超え、5年目以降になると1,500万円以上を手にすることができます。
大手以外の一般的な事務所の場合、1年目の年収は500万円前後が目安なので、事務所規模による違いは大きいといえるでしょう。
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インハウスローヤーの場合
企業や団体の法務部門に所属するインハウスローヤーの年収は、所属する企業や団体の規模や業種によって異なります。インハウスローヤーは企業の社員なので、その企業の給与テーブルにしたがって年収が決定します。一般的には、大手企業や有名企業に勤めるほど年収は高くなります。
参考までに日本組織内弁護士協会が実施したアンケートでインハウスローヤーの年収分布を見てみましょう。もっとも多いのが「750万円~1000万円未満」の24.5%、次に多いのが「1000万円~1250万円未満」の20.6%でした。インハウスローヤーの年収は750万円~1250万円のゾーンが半数近くを占めます。(参考:日本組織内弁護士協会|企業内弁護士に関するアンケート集計結果(2023年3月実施))
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弁護士の年収に影響する要因
ここからは弁護士の年収にどんな要素が影響するのかについて、さらに詳しく見ていきましょう。
経験や実績
弁護士の年収は経験や実績によって大きく異なります。一般的に、弁護士としてのキャリアが長く、多くの案件を扱ってきた弁護士は、事務所内で評価を得て高い年収を得ることができます。また開業弁護士の場合、メディアに取り上げられるなど社会的な関心が高い裁判を担当したケースなども、知名度が上がり仕事が増えることがあります。
法律事務所の規模
前述のとおり大手の法律事務所に所属する弁護士は、中小の法律事務所に所属する弁護士よりも高い年収を得ることができます。これは、大手の法律事務所は知名度が高く、大企業など有力なクライアントを多く抱えているためです。所属弁護士数が多いので、より大きい案件や複雑な案件を担当できることも影響しています。
法律事務所がある地域
都市部にある法律事務所に所属する弁護士は、地方にある法律事務所に所属する弁護士よりも高い年収を得ることができます。これは、都市部では人口や経済活動が多く、法的なニーズや問題が多く発生するためです。人口が少ない地方では依頼数も少ないため、弁護士の年収も低くなる傾向があります。
役職・ポジション
法律事務所の弁護士は大きく「パートナー」と「アソシエイト」に分けることができます。パートナーは法律事務所の共同経営者なので、アソシエイトと呼ばれる一般的な弁護士よりも高い年収を得ることができます。パートナーは法律事務所の業績や利益に直接関わり、自分の担当する案件だけでなくほかのメンバーの案件やクライアントも管理するためです。
取り扱い分野
取り扱い分野による違いもあります。たとえば企業法務や金融法務などのビジネス関連の分野を扱う弁護士は、刑事事件や離婚事件などの個人関連の分野を扱う弁護士よりも高い年収を得ることができます。ビジネス関連の分野では企業が絡む契約や訴訟などの案件が多く、高額な報酬を得ることができるためです。
働き方
弁護士の年収は、独立開業や雇用などの働き方にも影響されます。前述のとおり、開業弁護士の年収に上限はないため努力や工夫次第では数億円といった年収を得ることも可能です。これに対してインハウスローヤーは自社の給与テーブルにそって年収が決まるため上限があり、際限なく稼ぐことはできません。ただし毎月安定した収入を得られるという点で開業弁護士よりもメリットに感じる人もいます。
5年目弁護士の年収が大きく上がりにくい理由
先に紹介した日弁連のデータによると、70期以降の弁護士の平均年収は519.3万円、中央値は461.0万円でした。一般的な法律事務所で勤務する弁護士の初任給はおおよそ500万円前後とされているため、弁護士は5年目になっても大きく年収が上がるわけではないことが分かります。5年目というとひとりで案件を受け持つこともあり、スキルもしっかり磨かれている頃ですが、なぜ年収は大きく上がらないのでしょうか?
弁護士人数の増加により競争が激化している
近年、弁護士の数は増加傾向にあります。法科大学院制度の導入や司法試験の合格者数の拡大などにより、弁護士の人数は20年前と比べて倍以上に増加しました。参考:弁護士白書 2022年版|弁護士数(1950年~2022年)
これにともない弁護士(法律事務所)同士の競争が激しくなり、クライアントを獲得することが難しくなっています。クライアント獲得競争の結果、低額で案件を受けるケースも増えており、案件ごとの単価が下がっていることも弁護士の年収が上がりにくい要因のひとつです。
弁護士としての経験や実績が不足している
5年目弁護士は、まだ弁護士としての経験や実績が十分とまではいえません。弁護士として成功するためには高度な法律知識やスキルだけでなく、交渉力や調査力、コミュニケーション力なども必要です。これらの能力は実際に多くの事件を扱って学んでいくものですが、5年目弁護士は事件を扱った経験がベテランに比べると不足しているため、高い評価を得られないことがあります。
また、実績が少ないということはベテラン弁護士に比べると信頼感を得にくいということでもあります。依頼者は経験や実績が豊富な弁護士を好む傾向があるため、5年目弁護士は仕事を獲得するチャンスに恵まれずに高額な報酬を得ることが難しい場合があります。
自分の強みやキャリアの方向性が明確になっていない
自分の得意分野や興味のある分野を見つけて専門性を深めていくことで、弁護士としての価値を高めることができます。その結果、年収も上がっていくでしょう。しかし5年目弁護士は、まだ自分の強みやキャリアの方向性が定まっていない場合が多く、そのために年収が上がりにくい場合があります。
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5年目弁護士が年収を上げるためにやりがちな失敗
弁護士5年目は年齢的にはまだまだ若く、体力も十分にあるためがむしゃらに仕事に取り組む人も多いことでしょう。しかし、その一生懸命さが仇となり、年収を上げられないことがあります。以下では5年目弁護士がやりがちな失敗例を紹介します。
仕事の量だけをやみくもに増やしてしまう
やりがちなのが、自分のキャパを超えて仕事の量(件数)を増やすという失敗です。仕事の量を増やすことは年収を上げるための基本ですが、それだけでは不十分です。
件数だけをやみくもに増やしてしまうことで仕事の質が低くなり、クライアントからの信頼や評判が下がる可能性があります。そうなれば仕事の紹介を受けたり別の案件で再度の依頼を受けたりといったことが難しくなり、次の仕事につながりません。
また、仕事の質が低いと訴訟や紛争に巻き込まれるリスクも高まります。これらの対応に追われて新しい案件を獲得できなくなれば、年収アップどころではありません。
とにかく弁護士としての経験を積めば年収が上がると思ってしまう
弁護士としての実力や経験年数は年収を上げるための要素ですが、それだけで年収が決まるわけではありません。いくら経験を積んだ優秀な弁護士であっても、営業やマーケティングの力がなければ事務所のサービスを広く知ってもらうことができず、多くの案件を獲得することもできません。年収も上がらないでしょう。
そのため弁護士としての経験を積むのと同時に、営業やマーケティングなどにも力を入れる必要があります。たとえばウェブサイトやSNSの運用、ウェビナーの開催といった活動が考えられます。
自分一人の努力で何とかしようとしている
真面目で努力家の人に多いのは、とにかく自分が手足を動かして頑張ることで結果を出そうとすることです。しかし自分一人の努力だけでは、年収を上げるのにも限界があります。弁護士としての仕事は人と人との関係にもとづいているため、ネットワークを広げることで仕事の機会や有益な情報を得ることができます。
また仕事で困ったときには、事務所の先輩弁護士や同期などを頼ることで解決策を得て、仕事がスムーズに進む可能性もあるでしょう。事務所のスタッフにサポートを頼める業務もあるかもしれません。努力をするにしても、その方向性を間違わないよう、周囲の力も借りながら仕事に取り組むことが大切です。
5年目弁護士が年収を上げるためにできること
ここまでの内容も踏まえ、5年目弁護士が年収を上げるためにどうすればいいのかを整理します。
弁護士としての専門性や信頼性を高める
自分の得意分野や専門知識を深めることで、より多くの依頼を獲得したり、高額な報酬を得られたりする可能性が高まります。また、クライアントや同業者からの信頼や評判も重要な要素です。弁護士としての倫理観やコミュニケーション能力を磨き、良好な人間関係を築くことで、リピートや紹介などの機会も増えるでしょう。
マーケティングやブランディングに力を入れる
年収を上げるためには、所属する法律事務所や弁護士個人としてのブランドを効果的にアピールすることも必要です。たとえばインターネットやSNSなどのメディアを活用して、自分の専門分野や実績を発信したり無料相談やセミナーなどのサービスを提供したりすることで、知名度や認知度を高めることができます。
また、弁護士業界の動向やニーズに敏感になり、新しい分野や市場に積極的に挑戦することも大切です。ほかの弁護士との差別化を図ることができ、ブランディングにつながります。
個人案件を増やす
業務量に余裕がある場合には個人案件を増やすこともひとつの方法です。個人案件の報酬分配率は所属する法律事務所によって異なりますが、自分のスキルや実績に応じて報酬を交渉することもできます。個人案件を増やすためには、上記で紹介したマーケティングや営業活動などを積極的に行うことが必要です。
また、自分の専門分野や強みを明確にし、クライアントに対して価値を提供できる弁護士であることをアピールすることもよいでしょう。
ベンナビ・弁護士ドットコム等の活用
個人受任を増やす方法として、ベンナビ・弁護士ドットコム等のポータルサイトを活用するのも有効です。
キャリアプランを見直す
キャリアプランを見直すことで、自分の目標や方向性が明確になり、必要なスキルや知識を身につけることができます。また、キャリアプランに沿って行動することで、自分の成長や実績を評価してもらえる可能性も高まります。
キャリアプランを見直すためには、自分の強みや弱み、興味や志向などを客観的に分析することが必要です。先輩弁護士や同僚弁護士などからアドバイスをもらうことも有益です。
弁護士に強い転職エージェントに相談する
年収を上げるためには、転職エージェントに相談することもひとつの選択肢です。特に弁護士に強い転職エージェントであれば、弁護士の市場動向や求人情報に精通しているため、最適なキャリアを提案してくれます。
5年目弁護士が転職エージェントの活用で年収を上げられる理由
年収を上げるために転職エージェントに相談するべき理由について、さらに詳しく解説します。
市場価値と適正年収がわかる
転職エージェントは、弁護士の市場価値と適正年収を客観的に評価してくれます。弁護士のスキルや経験、希望する働き方などを考慮してどんな事務所・企業でニーズがあるか、どのくらいの年収が妥当かをアドバイスしてくれるでしょう。これにより、弁護士は自分の価値を正しく認識し、適切な転職先を探すことができます。
自分にあった場所で働くことで能力を発揮しやすく、結果的に年収アップにもつながるでしょう。
高年収の非公開求人を紹介してくれる
転職エージェントを利用することで、一般に公開されていない高年収の求人情報にもアクセスできます。これらの求人は、競争力の高い弁護士や特定分野の専門家を探している法律事務所や企業が出しているもので、年収や待遇面が優れていることも多いです。そうした求人に応募して転職することで、今よりも年収を上げられる可能性が高まります。
選考対策をサポートしてくれる
転職エージェントは選考プロセスにおいてもサポートしてくれます。面接や筆記試験などの選考内容や流れを事前に教えてくれたり、模擬面接やフィードバックを行ってくれたりします。また、自分の強みや弱み、志望動機などを効果的にアピールする方法も指導してくれます。
これにより、自信を持って選考に臨むことができるでしょう。年収が高い求人は採用基準も高めですが、転職エージェントのサポートを受けることで内定の確率を高められます。
内定先との年収交渉をしてくれる
内定をもらった後の年収交渉も転職エージェントの重要な役割です。転職エージェントは、弁護士としての市場価値や適正年収を根拠にして、内定先と交渉してくれます。客観的な視点が入ることで自分が交渉するよりも説得力が増すため、年収アップにつながる可能性があります。
まとめ
5年目弁護士の平均年収は519.3万円、中央値は461.0万円です。弁護士数の増加による競争激化や実績不足などにより、5年目でも年収は大きくは上がらない傾向にあります。しかし自身の強みを活かして専門性を高めることやマーケティングに力を入れることなどで、年収を上げることは可能です。
転職で年収アップを目指す場合は転職エージェントへの相談をおすすめします。