企業を経営面から支える経理職は専門性が高い職種で、監査法人出身の公認会計士はかなり重宝される存在です。それだけに経験やスキルを思う存分発揮でき、かつしっかりと評価してくれる企業へ転職したいと感じるのではないでしょうか。
満足度の高い転職のためには、転職エージェントを利用するのがひとつの有効な方法です。
ただし転職エージェントといっても各社の特徴が異なるため、会計士の転職に強い転職エージェントを選び、使いこなす必要があります。
そこで本記事では公認会計士・経理/財務の転職におすすめの転職エージェントをランキング形式でご紹介します。
公認会計士で経理職への転職を検討中の方はぜひ参考にしてください。
ランキングのロジック
- 専門性 公認会計士のキャリアパスを深く理解し、的確なアドバイスができるか。
- 求人の質・量 ハイクラス案件や非公開求人の割合、および求人全体の数。
- サポート体制 履歴書添削、面接対策、キャリア相談などのサポートが充実しているか。
- 得意領域 特定の業種(コンサル、事業会社など)や職種(CFO、マネージャーなど)への転職支援に強みがあるか。
- 独自性 他社にはないユニークな特徴(スカウト機能、特定の業界との強いコネクションなど)を持っているか。
目次
公認会計士の転職に特化した転職エージェントおすすめ人気ランキング
専門特化型転職エージェントは、何といっても特定分野の求人に強いという特徴があります。経理系に特化したエージェントでは扱う求人が経理、財務、会計などが中心となるため希望の求人が見つかりやすいしょう。
コンサルタントから専門的な知見を活かしたアドバイスも受けられます。
順位 | 転職エージェント | 特徴 |
1 | ハイスタ会計士 | 公認会計士に特化し、CFO候補などハイクラス求人が豊富。キャリアアドバイザーの専門性が高く、ミスマッチのない転職を目指せる。 |
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2 | HUPRO(ヒュープロ) | 全国の会計事務所や税理士法人の求人を網羅。AIによるマッチングも活用し、効率的な転職活動をサポート。 |
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3 | レックスアドバイザーズ | 公認会計士・税理士に特化。キャリアアドバイザーの質が高く、丁寧なサポートに定評がある。 |
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4 | MS-Japan | 30年以上の実績を持つ管理部門・士業の転職に強いエージェント。大手からベンチャーまで幅広い求人を保有。 |
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5 | マイナビ会計士 | 大手マイナビが運営する会計士専門サービス。手厚いサポートと豊富な非公開求人が魅力で、初めての転職でも安心。 |
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6 | JACリクルートメント | 外資系・日系グローバル企業のハイクラス求人に強み。管理部門に精通した専門性の高いコンサルタントが在籍。 |
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7 | ビズリーチ | 待つだけで優良企業やヘッドハンターからスカウトが届く。自身の市場価値を客観的に把握できるハイクラス向けプラットフォーム。 |
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8 | ジャスネットキャリア | 会計・経理・財務分野で長年の実績を誇る特化型エージェント。94.4%という転職後の高い定着率が特徴。 |
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9 | WARCエージェント | ベンチャー・スタートアップの管理部門に特化。CFOなど経営層へのキャリアを目指す会計士におすすめ。 |
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10 | アクシスエージェント | コンサルティング業界への転職に特化。FASやM&A、戦略コンサルなど会計士の専門性を活かせる求人が多数。 |
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11 | ムービン・ストラテジック・キャリア | 日本初のコンサル特化型エージェント。業界に関する深い知見と各ファームとの強固な関係性が強み。 |
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12 | パソナキャリア | ハイクラス人材の転職支援に定評があり、特に事業会社の管理部門に強いパイプを持つ。 |
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13 | Sincereed(シンシアード) | 士業に特化したブティック型エージェント。一人ひとりに寄り添った「転職ありき」ではない親身なサポートが魅力。 |
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14 | リクルートエージェント | 業界最大級の圧倒的な求人数を誇る。キャリアの方向性が定まっていない段階でも幅広い選択肢の中から検討できる。 |
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15 | doda | 豊富な求人数と安定したサポート力に定評がある大手エージェント。企業から直接オファーが届くスカウトサービスも充実。 |
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ハイスタ会計士|公認会計士向け・監査法人からの転職に強い
ハイスタ会計士は、今回ご紹介する転職エージェントの中でも、公認会計士・事業会社への転職に特化した専門エージェントです。
- 非公開求人数が全体求人の約9割
- 公認会計士の転職支援に特化したキャリアアドバイザーが在籍
- 監査法人転職・CFO候補・財務マネージャなどハイクラス求人提案
- ひとりひとりのスキルと経験を活かしたキャリア形成に強み
- 入社後のフォローも長期的に受けられる
- 会計事務所・税理士事務所への転職ルートも完備
大量の求人を送ってくるだけのエージェントとは違い、ひとりひとりに合った、『活躍できる環境』の提供に重きを置いているため、ミスマッチのない転職が可能。
監査法人からの転職、事業会社でのCFO候補など、IPO準備中企業やハイクラス求人特化の転職が可能ですので、スキル・強みを活かした転職活動を進めることができます。
公式サイト:https://hi-standard.pro/cpa/
HUPRO(ヒュープロ)|税理士・会計業界求人数NO.1
HUPROは、公認会計士、税理士といった士業や、経理・人事などの管理部門の転職に特化したエージェントです。
全国の会計事務所や税理士法人の求人を網羅的にカバーしており、特に会計事務所への転職を考えている場合に非常に強いのが特徴です。AIを活用したマッチングシステムも導入しており、効率的な転職活動をサポートします。
メリットは、会計事務所の求人数の多さと、未経験者でも応募可能な求人を豊富に扱っている点です。監査法人からのキャリアチェンジとして、税務やコンサルティング業務に挑戦したい会計士にとって、多様な規模や専門性を持つ事務所から選択肢を見つけることができます。
キャリアアドバイザーは業界に精通しており、事務所ごとのカルチャーや働き方といったリアルな情報を提供してくれるため、安心して転職活動を進められます。
公式サイト:https://hupro-job.com/
レックスアドバイザーズ|公認会計士が推奨する転職支援サービス
公式サイト:https://www.career-adv.jp/
「REXアドバイザーズ」は公認会計士・税理士・経理・財務の転職に特化した転職サイトです。経理・財務求人が豊富で質の高いサポートが受けられ、財務経験のあるミドル層&ハイキャリア向け求人が豊富なのが特徴。
経理・財務領域専門のサイトなので業界・職種事情を知り尽くしており、求職者の経歴をもとにキャリアアップできる転職をサポートしてくれます。求人傾向としては30代・40代の実務経験者向けの求人や年収600万円以上のハイキャリア向けの求人が豊富です。
キャリアアドバイザーの質が高く対応が丁寧なのが特徴です。丁寧なサポートを受けたい人はもちろん、キャリアプランを決めかねている人も相談する価値があります。
15分程度で「ちょっと聞きたい」にも応えてくれるカジュアルキャリア相談もあるので、会計業界の転職で疑問点などがある人はまずはこちらを利用してみてもよいでしょう。
公式サイト:https://www.career-adv.jp/
MS-Japan|公認会計士等の士業・管理部門の転職NO.1
「MS-Japan」は経理・財務などの管理部門および士業に特化した転職エージェントです。
MS-Japanが公認会計士の転職支援に強い理由は、その圧倒的な「専門性」と長年の「実績」にあります。登録することで、公認会計士のキャリアを深く理解したプロフェッショナルによる、質の高いサポートが受けられる点が大きなメリットです。
長年の実績を通じて、大手上場企業から優良ベンチャー、会計事務所、コンサルティングファームまで、幅広い業界の企業と強固な信頼関係を築いています。これにより、他では見られないような好条件の非公開求人や、企業の経営層に近いポジションの求人を多数保有しています。
所属するキャリアコンサルタントは、公認会計士の業務内容やキャリアパスを深く理解しています。監査法人からの転職、事業会社でのCFO候補、コンサルティングファームへの挑戦、独立準備など、個々の希望やスキルに合わせた的確なキャリアプランを提案してくれます。
会計士ならではの専門的な悩みや将来の展望についても、深いレベルで相談できるため、ミスマッチの少ない転職が実現可能です。
- 質の高い非公開求人の紹介
市場には出回らない、経理・財務の責任者やIPO準備関連といった希少な求人へのアクセスが可能になります。
- 専門的な選考対策
職務経歴書の添削から、専門性を問われる面接への対策まで、公認会計士の転職に最適化されたサポートを受けられます。
- 的確なキャリア相談
自身の市場価値を客観的に把握し、中長期的な視点でのキャリア形成について専門家のアドバイスを得られます。
このように、MS-Japanは公認会計士という専門職の価値を最大限に引き出し、キャリアの可能性を広げるための強力なパートナーとなると言えるでしょう。
公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/
マイナビ会計士|大手マイナビの公認会計士・USCPA専門の転職エージェント
公式サイト:https://cpa.mynavi.jp/
マイナビ会計士は、大手人材紹介会社マイナビグループが運営する、公認会計士に特化した転職支援サービスです。大手ならではの幅広いネットワークを活かし、監査法人、事業会社、コンサルティングファームなど、多様な業界の求人を豊富に取り揃えています。特に、一般には公開されていない非公開求人が多いのが魅力です。
メリットは、キャリアアドバイザーのサポートが手厚く、丁寧であると評判が高い点です。会計士業界の動向や、それぞれのキャリアパスのメリット・デメリットを深く理解しており、求職者一人ひとりの希望に寄り添った親身なカウンセリングを提供します。
職務経歴書の添削や面接対策も充実しており、初めての転職で不安を感じる方でも安心して活動を進めることができます。大手企業からベンチャーまで、幅広い選択肢の中から自分に合ったキャリアを見つけたい会計士におすすめです。
公式サイト:https://cpa.mynavi.jp/
ジャスネットキャリア|会計士・経理特化の転職エージェント
ジャスネットキャリアは、公認会計士をはじめとする会計・経理・財務分野に特化して長年の実績を持つ、草分け的な存在のエージェントです。監査法人、コンサルティングファーム、事業会社、会計事務所まで、会計プロフェッショナルのキャリアパスを熟知しており、その信頼とネットワークは業界随一です。
最大のメリットは、長年の実績に裏打ちされたコンサルティング力と、転職後の定着率の高さ(94.4%)です。目先の転職だけでなく、数年後を見据えた長期的なキャリア形成を親身にサポートしてくれます。
また、登録者向けに経理実務などの無料講座を提供しており、スキルアップを支援する体制も整っています。転職を急いでいない段階でのキャリア相談にも丁寧に応じてくれるため、安心して頼れるパートナーとなるでしょう。
公式サイト:https://career.jusnet.co.jp/
JACリクルートメント|公認会計士・ハイクラス転職で満足度No.1
公認会計士がJACリクルートメントを利用することは、キャリアアップを目指す上で多くのメリットがあります。特にハイクラス・専門職の転職に強みを持ち、監査法人後の多様なキャリアパスを模索する会計士にとって、有力な選択肢となるでしょう。
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
- 質の高いハイクラス求人JACリクルートメントは、管理部門や専門職の転職支援に特化しており、高年収の求人や大手・外資系企業の管理職、CFO候補といったハイクラス案件を豊富に保有しています。
公認会計士の専門性を高く評価し、即戦力として期待する企業からの非公開求人が多いのが特徴です。キャリアアップに伴う大幅な年収増も期待できます。
- 専門性の高いコンサルタント各業界・職種に精通したコンサルタントが多数在籍しています。特に管理部門に強いため、公認会計士のキャリアパス(例:監査法人から事業会社の経理財務、経営企画、内部監査、またはコンサルティングファームなど)を深く理解しており、専門的かつ長期的な視点でのキャリア提案が可能です。
企業が求めるスキルと会計士の経験を的確に結びつけ、最適なマッチングを実現します。
- 外資系・グローバル案件への強み英国発祥という背景から、外資系企業や日系企業の海外関連ポジションに圧倒的な強みを持っています。
英語力を活かしたい、国際的な環境で活躍したいと考える公認会計士にとって、他社では見られないような魅力的な求人に出会える可能性が高いです。
- 両面型のサポート体制JACリクルートメントは、一人のコンサルタントが企業と求職者の両方を担当する「両面型」のスタイルを取っています。
これにより、企業の文化や事業戦略、求める人物像といった内部情報を深く理解した上での求人紹介が可能となり、ミスマッチの少ない質の高いマッチングが期待できます。面接対策においても、より具体的で実践的なアドバイスを受けられます。
総じて、JACリクルートメントは、自身の専門性を武器に更なる高みを目指す公認会計士にとって、強力なパートナーとなり得るエージェントです。
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
WARCエージェント|IPO準備中企業・管理部門への転職特化
WARCエージェントは、IPO準備企業やメガベンチャーなど、急成長中の企業の管理部門(経理、財務、経営企画など)への転職支援に特化したエージェントです。
運営会社自体が公認会計士を中心としたプロフェッショナル集団であり、企業の内部事情や成長フェーズに応じた課題を深く理解している点が最大の強みです。
メリットは、CFOや経理部長といった経営に直結するハイクラスな独占求人を多数保有していることです。コンサルタント自身が会計やファイナンスの専門家であるため、会計士のスキルセットやキャリアプランを正確に理解した上で、裁量権の大きい挑戦的なポジションを提案してくれます。
将来的にスタートアップの経営に携わりたい、ダイナミックな環境で自身の専門性を試したいと考える会計士にとって、他にない魅力的な機会を提供してくれるエージェントです。
公式サイト:https://agent.warc.jp/
ビズリーチ|ハイクラス特化のスカウト転職サイト
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
公認会計士にとってビズリーチは、自身の市場価値を把握し、キャリアの選択肢を飛躍的に広げるための強力なプラットフォームです。一般的な転職エージェントとは異なり、「スカウト型」のサービスであることが最大の特徴です。
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
- ハイクラス求人との出会いビズリーチは経営幹部や管理職、専門職などのハイクラス向け求人に特化しています。
年収1,000万円以上の求人が全体の3分の1以上を占めており、公認会計士の専門性を高く評価する優良企業からのオファーが期待できます。
CFO候補、経営企画、M&A担当といった希少なポジションのスカウトが届くことも少なくありません。
- 市場価値の客観的な把握職務経歴書を登録すると、それを見た企業の採用担当者や、様々な業界に精通したヘッドハンターからスカウトが届きます。
どのような企業・ポジションから、どれくらいの頻度でスカウトが来るかによって、自身の経験やスキルが市場でどう評価されているかを客観的に測ることができます。
すぐに転職を考えていなくても、キャリアの棚卸しや市場価値の定点観測のために登録する価値は十分にあります。
- 効率的な転職活動多忙な公認会計士にとって、自ら求人を探す時間は限られます。
ビズリーチなら、一度職務経歴書を充実させておけば、あとはスカウトを待つだけという「待ち」の姿勢で転職活動を進められます。
特に、面接確約の「プラチナスカウト」が届けば、書類選考なしで面接に進めるため、効率的かつ質の高い選考機会を得ることが可能です。
- 思いがけないキャリアの発見自分では想定していなかった業界の企業や、会計士の知見を求めているスタートアップなど、多様なヘッドハンターからのアプローチを通じて、新たなキャリアの可能性に気づかされることがあります。自身のキャリアを多角的に見つめ直すきっかけとなるでしょう。
職務経歴書の充実が不可欠スカウトの質と量は、登録する職務経歴書の内容に大きく左右されます。これまでの実績やスキル、得意分野などを具体的に詳しく記載することが、良いスカウトを引き寄せる鍵となります。
ビズリーチは、自身のキャリアを主体的に切り拓きたいと考える公認会計士にとって、転職エージェントと併用することで、その効果を最大化できる優れたサービスです。
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
リクルートエージェント|圧倒的な求人数と情報網を誇る、総合力の高い最大手
リクルートエージェントは、業界最大手として全業種・全職種を網羅する圧倒的な求人数を誇ります。公認会計士向けの求人も、監査法人、コンサルティングファーム、事業会社の経理・財務、CFO候補、IPO準備企業まで、あらゆるキャリアパスを想定した多様な案件を保有しています。
特に非公開求人の数が群を抜いており、他では出会えないような優良企業のポジションに出会える可能性が高いのが最大の魅力です。
メリットとしては、まずその網羅性の高さが挙げられます。キャリアの方向性がまだ定まっていない方でも、幅広い選択肢の中から自身の可能性を探ることができます。
また、全国に拠点を持ち、地方求人にも強い点も特徴です。長年の実績から蓄積された企業情報や面接対策のノウハウも豊富で、専任のキャリアアドバイザーが職務経歴書の添削から模擬面接まで、転職活動をトータルでサポートしてくれます。
ただし、アドバイザーの専門性は会計分野に特化しているわけではない場合もあるため、自身の希望を明確に伝え、主体的に活用していく姿勢が重要です。
公式サイト:https://www.r-agent.com/
パソナキャリア|ハイクラス向け、特に事業会社への転職に強みを発揮
パソナキャリアは、ハイクラス人材の転職支援に定評のあるエージェントです。特に大手事業会社の管理部門(経理、財務、経営企画、内部監査など)との太いパイプを持っており、監査法人から事業会社への転職を考える公認会計士にとって非常に心強い存在です。オリコン顧客満足度調査の「転職エージェント」部門で何度も総合1位を獲得するなど、そのサポートの質の高さは客観的にも評価されています。
利用するメリットは、キャリアアドバイザーの丁寧できめ細やかなカウンセリングにあります。求職者一人ひとりのキャリアプランや価値観を深く理解し、長期的な視点に立った最適な求人を提案してくれます。年収交渉にも強く、現職以上の待遇を目指すことが可能です。
また、女性のキャリア支援にも力を入れているため、ライフプランに合わせた働き方を希望する女性会計士にもおすすめです。求人数は業界最大手と比較すると少ないものの、質の高い独自の非公開求人が多く、満足度の高い転職を実現できる可能性が高いエージェントです。
公式サイト:https://www.pasonacareer.jp/
アクシスエージェント|コンサル業界への転職に特化したエージェント
アクシスコンサルティングは、その名の通りコンサルティング業界への転職支援に特化したエージェントです。公認会計士の専門性を活かせるBig4系FAS(Financial Advisory Service)やM&Aアドバイザリー、事業再生、戦略コンサルティングファームへの転職を希望するなら、登録は必須と言えるでしょう。
業界に特化しているからこそ、各ファームの組織文化や選考プロセスの詳細、求める人物像といった内部情報に精通しています。
最大のメリットは、キャリアアドバイザーの専門性の高さです。コンサル業界出身者が多く在籍しており、会計士のバックグラウンドをどうアピールすれば選考を有利に進められるか、具体的なアドバイスが期待できます。ケース面接対策など、コンサル業界特有の選考プロセスに対するサポートも手厚く、初めてコンサル業界を目指す方でも安心して準備を進められます。
求人の約8割が非公開求人であり、ファームのパートナー陣とも直接的なコネクションを持つため、他では見つからないような希少なポジションの紹介を受けられる可能性があります。
公式サイト:https://www.axc.ne.jp/
ムービン・ストラテジック・キャリア|日本初のコンサル特化型
ムービン・ストラテジック・キャリアは、日本で最初にコンサルティング業界への転職支援を始めた、歴史と実績のある特化型エージェントです。アクシスコンサルティングと同様に、FASや戦略コンサル、ITコンサルなど、会計士の知見を活かせるコンサルティングファームへの転職支援を得意としています。
長年の実績に裏打ちされた豊富な成功事例と、各ファームとの強固なリレーションシップが大きな強みです。
このエージェントを利用するメリットは、コンサル業界に関する深い知見に基づいた的確なキャリア相談が受けられる点にあります。ファーム出身のアドバイザーから、業界のリアルな情報や、会計士からコンサルタントへキャリアチェンジした際の具体的な働き方について聞くことができます。
候補者のキャリアプランを深く理解した上での求人紹介を行うため、ミスマッチが少ないことでも知られています。コンサル業界への転職を少しでも視野に入れているのであれば、情報収集の段階から相談してみる価値のあるエージェントです。
公式サイト:https://www.movin.co.jp/
doda|経理求人含め国内最大級の求人数
「doda」は豊富な求人数とサポートの質に定評がある転職エージェントです。応募書類の添削や面接対策に力に入れていることでも知られています。企業から直接オファーが届くスカウトサービスもあります。
「企業ブロック設定」で特定の企業からのスカウトをブロックしたり個人情報を非公開にしたりできるため安心です。
- 求人件数13万件以上
- 経理求人件数4,000件以上+非公開求人
- メーカー、IT・通信業界の求人が豊富
- 求人とサポートの質が安定しており総合力が高い
公式サイト:https://doda.jp/
Sincereed(シンシアード)|大手・ハイクラスエージェント
sincereedは、公認会計士、税理士、弁護士といった士業の転職支援に特化したブティック型のエージェントです。大手エージェントのような圧倒的な求人数はありませんが、その分、求職者一人ひとりに対して時間をかけた丁寧なサポートを提供することを強みとしています。
代表自身が会計業界の人材紹介経験が豊富であり、業界のネットワークを活かした独自の求人を保有しています。
メリットは、機械的なマッチングではなく、求職者の価値観や長期的なキャリアビジョンを深くヒアリングした上で、本当にフィットする企業を紹介してくれる点です。特に、会計事務所や税理士法人、少数精鋭のコンサルティングファーム、スタートアップ企業の管理部門など、大手にはないユニークな求人に出会える可能性があります。
キャリアに悩んでいる段階での壁打ち相手としても非常に頼りになり、「転職ありき」ではない親身なカウンセリングを受けたい会計士におすすめです。自分のペースで、納得感のある転職活動を進めたい方に最適なエージェントと言えるでしょう。
公式サイト:https://sincereed-agent.com/
転職サイト | 特 徴 |
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ハイスタ会計士 | 公認会計士の専門転職サイト。求人のミスマッチがない。CFO候補、監査法人、IPO準備中の事業会社求人が豊富。 |
REXアドバイザーズ | 公認会計士、会計人材に特化した専門転職エージェント。監査法人や会計事務所、事業会社などを中心とした会計・税務の案件が豊富。 |
MS-Japan | 士業を含む公認会計士、経理/財務などの管理部門および士業に特化した転職エージェント。 |
マイナビ会計士 | 大手はもちろん、中小企業やベンチャー企業など、経験が少なくてもチャレンジできる案件も多数扱っている。 |
ジャスネットキャリア | 公認会計士・税理士・経理職の求人に特化。非公開求人は99%と、そのほとんどが一般には出回らない質の高い求人で構成。 |
公認会計士が転職エージェントを利用する7つのメリット
まずは、公認会計士の転職において転職エージェントの利用が必須である理由をご説明します。
非公開求人との出会い
転職エージェントを利用することで、一般に公開されていない非公開求人にアクセスできることが大きなメリットです。公認会計士の求人は、その専門性や重要性から非公開で募集されることが多くあります。これらの求人は、転職エージェントを通じてのみ応募可能なため、競争率が低く、転職成功の確率が高まります。
特に、大手企業や有名企業の求人、好条件の求人は非公開であることが多いため、転職エージェントを利用することで、より良い転職先を見つけられる可能性が高くなります。また、非公開求人は企業側が特定のスキルや経験を持つ候補者を求めていることが多いため、自分のキャリアや経験に合った求人に出会える可能性も高くなります。
コンサルタントによる専門的なキャリアアドバイス
公認会計士に特化した転職エージェントでは、会計業界に精通したキャリアアドバイザーが対応してくれます。これらのアドバイザーは、会計業界の動向や求人市場の最新情報を把握しており、公認会計士のキャリアパスについて深い知識を持っています。
そのため、単なる求人紹介だけでなく、長期的なキャリア形成についての助言も受けられます。自分の強みや弱み、市場価値を客観的に分析し、今後のキャリアプランを立てる上で貴重なアドバイスを得ることができます。また、会計業界特有の転職事情や、異業種への転職の可能性についても相談できるため、より広い視野でキャリアを考えることができます。
効率的な転職活動が可能に
転職エージェントを利用することで、転職活動の効率が大幅に向上します。公認会計士は通常、繁忙期には非常に忙しく、転職活動に割ける時間が限られています。転職エージェントは、求職者の希望や経験に基づいて適切な求人をピックアップし、紹介してくれるため、自分で膨大な求人情報を探す手間が省けます。
また、エージェントが応募先企業との連絡や面接日程の調整を代行してくれるため、時間と労力を節約できます。さらに、複数の求人に同時に応募することも可能になり、短期間で効率的に転職活動を進められます。これにより、限られた時間内で最適な転職先を見つけられる可能性が高まります。
履歴書・職務経歴書の添削支援
転職エージェントを利用すると、履歴書や職務経歴書の作成に関する専門的なアドバイスを受けられます。公認会計士の経験やスキルを効果的にアピールする方法や、各企業の求める人材像に合わせた書類の作成方法など、細かな指導を受けることができます。
エージェントは多くの転職成功例を見ているため、どのような点をアピールすれば書類選考を通過しやすいかを熟知しています。また、公認会計士特有の専門用語や業務内容を、一般企業の人事担当者にも分かりやすく伝える方法についてもアドバイスを受けられます。これにより、書類選考の通過率が向上し、面接の機会を増やすことができます。
面接対策のサポート
転職エージェントは、面接対策においても強力なサポートを提供します。公認会計士の転職面接では、専門的な知識や経験を効果的にアピールする必要がありますが、エージェントは各企業の面接傾向や重視するポイントを把握しているため、的確な対策を立てることができます。
模擬面接を通じて、自己アピールの仕方や質問への回答方法をブラッシュアップできるほか、企業研究の方法や面接時の態度など、細かな点についてもアドバイスを受けられます。また、面接後のフィードバックを企業から得て、次の面接に活かすこともできます。これらのサポートにより、面接での成功率を高めることができます。
年収交渉のサポート
転職エージェントは、求職者に代わって転職先との年収交渉を行ってくれます。公認会計士の市場価値は経験や専門性によって大きく異なるため、適切な年収交渉は転職成功の鍵となります。エージェントは業界の相場を熟知しており、求職者の経験やスキルに基づいて適正な年収を判断し、交渉してくれます。また、転職先の企業規模や業界、ポジションなどを考慮しながら、最適な条件を引き出すことができます。
直接交渉するよりも客観的な立場で交渉できるため、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。さらに、年収以外の福利厚生や働き方の条件についても交渉してくれるため、総合的に満足度の高い転職を実現できます。
企業情報の詳細な提供
転職エージェントは、応募先企業に関する詳細な情報を提供してくれます。公開情報だけでは分からない企業の内部事情や、実際の職場環境、組織文化などの情報を得ることができます。これは、公認会計士が新しい環境に適応する上で非常に重要な情報となります。また、企業の財務状況や将来性、業界内での位置づけなど、専門的な観点からの情報も提供してくれます。
さらに、過去に同じ企業に転職した公認会計士の体験談や、現在の従業員の声なども聞くことができる場合があります。これらの情報は、転職先を選ぶ際の重要な判断材料となり、ミスマッチを防ぐことができます。結果として、長期的に満足できる転職先を見つけられる可能性が高まります。
公認会計士が企業の経理として転職する際も転職エージェントを有用
経理経験者の場合|より正確な評価を伝えるため
経理は経験が求められる職種です。したがって経理の経験が豊富な方は転職エージェントを利用せずとも転職できる可能性は十分にあります。しかし「転職できる」のと「満足のいく転職ができる」のは別問題です。経験があるからこそしっかり評価してもらえる企業を探すべきでしょう。
経験に見合った求人を自分で探すとなると時間や手間がかかり非効率です。さらにハローワークや求人誌などに載っている限られた求人の中から探さなくてはなりません。
転職エージェントを利用すると、転職情報に精通したコンサルタントが求職者に代わって求人を探してくれるため効率的です。また、一般には出回らない非公開求人を多数扱っているため、
- 「給与が高い」
- 「評価制度が整っている」
- 「残業が少ない」など
自分にとってよい企業が見つかる可能性が高まります。条件面などの交渉もおこなってくれるため、せっかくあるスキルや経験を買い叩かれることなく、適切に評価したうえで採用にいたりやすくなります。
また、経理経験者の中でもブランクがあり再就職を目指す方の場合、採用担当者が気にするのはブランクによる働く意欲や職務能力の低下です。
- なぜ職を離れたのか
- もう一度経理として働きたい理由は何か
- ブランクをどう埋めようと努力しているのか
などを説明する必要があり、これにはコツがいります。転職エージェントに相談し、採用担当者の不安を払拭できるような応募資料の作成や面接対策をする必要があるのです。
経理未経験者の場合|応募できる求人の最大化が可能
経理経験がない方の場合、そもそも応募できる求人が少ないという現実があります。経理は専門性が高く、多くの企業では中途採用者をゼロから教育する余裕がないこともあり、「即戦力」を求める傾向にあるからです。
不利な状況の中で転職を成功させるには、まずは「より多くの求人の中から探す」ことが大切です。そのためには多数の求人を扱う転職エージェントの利用は不可欠だといえるでしょう。
未経験でも他職種における経験をアピールすることで経理として転職できる可能性があります。そのために必要なのは経験やスキルの棚卸ですが、経理未経験だと何が経理に役立つ経験・スキルなのかが分かりにくいものです。
転職エージェントに相談し、これまでの経験の中から経理に役に立つスキルを棚卸すれば、今ある武器で戦える見込みが立つでしょう。
公認会計士に強い転職エージェントの特徴と選び方と比較すべきポイント
転職エージェントは多数ありますが、経理職の転職では主に次のポイントを意識し、比較しながら選びましょう。
- 経理の求人を多く扱っているか
- 専門的な知見からのアドバイスを受けられるか
- 自分の目的や状況に合った求人を扱っているか
会計士求人の質と量
せっかく転職エージェントを利用しても会計士の求人が見つからなければ意味がないためm非常に大切なポイントです。まずは大手の転職エージェントに登録されるのがおすすめですが、経理職特化型の転職エージェントには高年収の非公開求人が多数眠っているので、併用して利用されるのがおすすめです。
また、公認会計士向けの求人の質もエージェントを選ぶ上で重要なポイントです。単に求人数が多いだけでなく、求職者のキャリアステージや希望に合った質の高い求人を提供できるかどうかが鍵となります。
大手総合型エージェントである「リクルートエージェント」や「doda」は、豊富な求人数を誇りますが、公認会計士特有の求人は限られている可能性があります。一方、「MS-Japan」やハイスタ会計士などの特化型エージェントは、公認会計士向けの質の高い求人を多く保有しています。
また、非公開求人の割合も重要です。ハイスタ会計士では全体求人の約9割が非公開求人とされており、競争率の低い魅力的な求人に応募できる可能性が高くなります。さらに、CFO候補やマネージャークラスなどのハイクラス求人を多く扱うエージェントもあり、キャリアアップを目指す公認会計士にとっては魅力的な選択肢となります。
専門性と業界知識
公認会計士の転職支援に特化したエージェントを選ぶことが重要です。専門性の高いエージェントは、会計業界の動向や求められるスキル、キャリアパスについて深い知識を持っています。これにより、求職者の経験や能力を適切に評価し、最適な求人を紹介することができます。
例えば、ハイスタ会計士やマイナビ会計士などの特化型エージェントでは、公認会計士の業務内容や監査法人、事業会社の財務部門などの特性を熟知したキャリアアドバイザーが在籍しています。彼らは公認会計士特有のキャリアの悩みや転職の課題を理解し、的確なアドバイスを提供できます。
また、業界特化型のエージェントは、会計業界内のネットワークも豊富で、非公開求人や独占求人などの貴重な情報にアクセスできる可能性が高くなります。これにより、一般的な転職サイトでは見つけられないような魅力的な求人に出会えるチャンスが増えます。
サポート体制の充実度
転職活動を成功に導くためには、エージェントのサポート体制が充実していることが重要です。具体的には、キャリアカウンセリング、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、企業情報の提供、年収交渉のサポートなどが含まれます。
例えば、マイナビ会計士では、年間300件以上の転職支援実績を持つキャリアアドバイザーが在籍しており、きめ細かなサポートを受けられます。また、ジャスネットキャリアでは、現場とのコミュニケーションを密に取り、ミスマッチの少ない提案を心がけています。
パソナキャリアのように、オリコン顧客満足度調査で高評価を得ているエージェントは、サポート体制の充実度が高いと言えます。転職活動の各段階で適切なアドバイスや支援を受けられることで、より効果的な転職活動が可能になり、成功の確率が高まります。
転職成功率と実績
エージェントの転職成功率や実績は、そのエージェントの信頼性と効果を示す重要な指標です。公認会計士の転職支援において豊富な実績を持つエージェントは、業界内での信頼も厚く、より多くの優良企業とのパイプを持っている可能性が高くなります。
例えば、MS-Japanは30年以上の実績を持ち、上場企業との取引実績が豊富です。また、TACキャリアエージェントは2万人を超える転職希望者の支援実績があり、信頼性の高さがうかがえます。転職成功率については、各エージェントが公表している数字を参考にすることができますが、単純に数字だけでなく、どのような企業への転職が多いか、年収アップの実績はどうかなども考慮する必要があります。
例えば、ある転職エージェントでは転職成功者の平均年収増加率が186%という実績もあります。
企業とのマッチング精度
公認会計士の転職において、企業とのマッチング精度は非常に重要です。スキルや経験だけでなく、企業文化や将来のキャリアパスなども考慮した適切なマッチングが、転職後の満足度や長期的なキャリア成功につながります。例えば、ハイスタ会計士では、求職者と企業担当を同じアドバイザーが担当する「両手型」のシステムを採用しており、ミスマッチの少ない転職を実現しています。
また、コトラのようにAI分析を活用して求職者と求人のマッチングを行うエージェントもあり、客観的なデータに基づいたマッチングが期待できます。マッチング精度の高さは、転職後の定着率にも反映されます。エージェントによっては、転職後のフォローアップも行っており、長期的な視点でのキャリア支援を提供しています。
このような取り組みは、単に転職を成功させるだけでなく、転職後の満足度や成長にも寄与し、公認会計士のキャリア形成を総合的にサポートすることにつながります。
コンサルタントとの相性
会計士求人や経理の仕事事情に精通しているコンサルタントに相談すると、希望の求人を伝える際の意思疎通がスムーズで、希望にあった求人を紹介してくれやすいといえます。「的外れな求人ばかり紹介される」といったこともないでしょう。採用担当者の心に響く応募書類の作成や面接対策なども任せられます。
さらに、自分の目的や状況にあった求人を扱っているのかも大切です。転職エージェントにはそれぞれ強みがあるため、自分の希望を叶えてくれるのかをチェックしましょう。考え方としては次のようなイメージです。
- 仕事と家庭を両立させたい、女性が働きやすい職場を探したい……女性の転職に強いエージェントを選ぶ
- 経験が少ないけど経理に転職したい……若手の転職に強いエージェントを選ぶ
- 転職が初めてだから不安……丁寧なサポートに定評があるエージェントを選ぶ
公認会計士が転職エージェントを使いこなすポイント
納得のできる転職を成功させるために、転職エージェントを使う際のポイントを押さえておきましょう。
転職エージェントを使う目的を整理する
転職エージェントの利用は基本的に無料ですが、やみくもに利用するのでは時間や労力が無駄になってしまいます。そのため転職エージェントを利用する目的を整理することが大切です。
- 転職するかどうかを迷っているためアドバイスがほしい
- 転職の方向性は決まっているが面接に自信がないため対策してほしい
このような目的を整理しておくと、転職エージェントとのやり取りや面談で有意義な時間を過ごせるはずです。
早めに転職したい場合のコツ
今すぐにでも転職したい方は「よい求人があればすぐにでも応募したい」と伝えておきましょう。エージェントが担当する求職者はひとりではないため、どうしても転職意欲の高い人、早めに転職したい人を優先的に紹介することになります。
今の職場での引継ぎ等を考慮すると転職時期が決められない方も多いでしょうが、応募しない限りは転職の可能性はないため積極的な姿勢を見せることが大切です。
定期的に連絡をとる
担当者によってはこまめに連絡をくれる人もいますが、基本的にはこちらから定期的に連絡するスタンスでいましょう。目安は2週間に1度です。
また、紹介された案件に応募しない場合、どこが希望と違ったのかを伝えるようにしましょう。お互いに認識のズレがあるままだと、いつになっても希望の案件を紹介してもらえずなかなか応募にいたりません。
もちろんご自身の経験やスキルによって完全に希望通りの案件を紹介してもらうのは難しい場合があります。しかし単なるコミュニケーション不足によって生じる認識のズレがなくなれば、より希望に近い案件を紹介してもらいやすくなるはずです。
少なくとも2社以上を併用する
転職エージェントによって保有案件が異なるため、原則として2社以上に登録することが大切です。複数のエージェントを利用して求人を網羅することで、自分に合った求人を見つけやすくなるでしょう。
担当者との相性を確かめるという点でも、複数を利用することで自分好みのエージェントに出会いやすくなるといえます。
エージェントの併用についての注意事項
同じ案件に対して別々のエージェントから応募するのは避けましょう。異なるエージェント経由で応募があれば企業の担当者は混乱しますし、コンサルタントも求職者に対して不信感を抱きかねません。いずれもあまりよい結果にならないと予想されるため、ひとつの案件につき誰に任せるかは決めるべきです。
迷ったら総合型と専門特化型の併用がおすすめ
どのエージェントがよいのか迷ってしまうときは、大手総合型から1社と、専門特化型から1社を選ぶのがおすすめです。多数の求人を網羅しつつ、専門性の高い情報を得られるため堅実な方法だといえます。
さらに目的や状況に応じてピンポイントで1社を追加し、3社を利用するのもよいでしょう。
あまり多く登録してもエージェントとのやり取りだけで大変になってしまうため、2~3社が目安となります。
コンサルタントとの相性を見極める
コンサルタントにもいろいろなタイプの人がいますので、必ずしも自分と相性がよいとは限りません。「自分の希望を理解してもらえない」「やり取りがスムーズではない」などと思ったら担当を変えてもらうことも必要です。
担当変更が難しい場合や、そもそも希望の求人を扱っていないと思ったら転職エージェント自体の変更も検討しましょう。
便利なツールを活用する
「通勤中などのすき間時間を活用したい」「さらに効率を上げてスピーディーな活動をしたい」といった場合には便利なツールが役立ちます。
- 職務経歴書作成ツール
- スマートフォンで求人情報を受けられるアプリ
- 適性診断ツール
こうしたツールを展開している転職エージェントがありますので、上手に利用して活動に役立てましょう。
転職サイト | 特 徴 |
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ハイスタ会計士 | 公認会計士の専門転職サイト。求人のミスマッチがない。CFO候補、監査法人、IPO準備中の事業会社求人が豊富。 |
REXアドバイザーズ | 公認会計士、会計人材に特化した専門転職エージェント。監査法人や会計事務所、事業会社などを中心とした会計・税務の案件が豊富。 |
MS-Japan | 士業を含む公認会計士、経理/財務などの管理部門および士業に特化した転職エージェント。 |
マイナビ会計士 | 大手はもちろん、中小企業やベンチャー企業など、経験が少なくてもチャレンジできる案件も多数扱っている。 |
ジャスネットキャリア | 公認会計士・税理士・経理職の求人に特化。非公開求人は99%と、そのほとんどが一般には出回らない質の高い求人で構成。 |
公認会計士向けの転職エージェントを利用する際によくある質問
転職エージェントの利用で、会計士の転職成功率はどれくらい向上するのか?
転職エージェントを利用することで、公認会計士の転職成功率は大幅に向上する可能性が高いと言えます。
具体的な数字は明確ではありませんが、以下のような理由から転職成功率の向上が期待できます。
- 非公開求人へのアクセス:転職エージェントを通じて、一般に公開されていない非公開求人に応募できます。『ハイスタ会計士』では全体求人の約9割が非公開求人とされており、競争率が低く転職成功の確率が高まります。
- 専門的なキャリアアドバイス:公認会計士に特化したエージェントでは、業界に精通したキャリアアドバイザーが対応します。これにより、自分の市場価値を適切に評価し、最適な求人を紹介してもらえる可能性が高くなります。
- 効率的な転職活動:エージェントが求職者の希望や経験に基づいて適切な求人をピックアップし、応募先企業との連絡や面接日程の調整を代行してくれるため、短期間で効率的に転職活動を進められます。
- 書類作成・面接対策のサポート:履歴書や職務経歴書の作成に関する専門的なアドバイスや、面接対策のサポートを受けられます。これにより、書類選考の通過率や面接での成功率が向上します。
- 年収交渉のサポート:エージェントが求職者に代わって転職先との年収交渉を行ってくれるため、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。
- 企業情報の詳細な提供:公開情報だけでは分からない企業の内部事情や実際の職場環境などの情報を得られるため、ミスマッチを防ぎ、長期的に満足できる転職先を見つけられる可能性が高まります。
具体的な成功率の例として、『マイナビ会計士』では初めて転職活動をした人の成約実績が全体の70%とされています。また、ある転職エージェントでは転職成功者の平均年収増加率が186%という実績もあります。ただし、最終的な成功は求職者自身の努力や市場の状況にも左右されるため、エージェントのサポートを最大限活用しつつ、自身も積極的に転職活動に取り組むことが重要です。
転職エージェントを利用することで平均年収はどのくらい増加する?
転職エージェントを利用することで、平均年収増加率は約10〜20%程度と考えられます
- エイチームが実施した調査によると、転職エージェント利用者の42.9%が年収アップに成功
- 同調査では、転職エージェント利用者の年収アップ平均金額は88.7万円
- 非利用者は79.5万円で、利用者の方が9.2万円高くなっている
- dodaエージェントサービスのデータによると、転職者の平均年収アップ金額は90万6,274円。転職前の平均年収が414万2,559円
- 一般的な転職での年収アップの相場は、前職の5〜10%程度
- 厚生労働省の調査では、転職成功者のうち年収がアップした人の割合は34.6%
これらのデータから、転職エージェントを利用することで、一般的な転職よりも高い確率で年収アップを実現できる可能性があり、その増加率も平均して10〜20%程度高くなる傾向があると言えます。
公認会計士の転職エージェントへの利用満足度は?
転職エージェントを利用することで、公認会計士の転職満足度は一般的に高くなる傾向にあります
具体的な数字は明確ではありませんが、以下のような理由から転職満足度の向上が期待できます。
- 専門的なキャリアアドバイス
- 非公開求人へのアクセス
- 効率的な転職活動
- 年収交渉のサポート
- 企業情報の詳細な提供
- 書類作成・面接対策のサポート
具体的な数字としては、ある調査によると転職エージェント利用者の42.9%が転職後に年収アップを実現しており、これは非利用者の36.0%よりも高い割合となっています。また、Ms-Japanの「転職エージェントの満足度」の調査によれば「非常に満足している」が13.9%、「どちらかというと満足している」が56.0%と、69.9%が「満足している」と回答。
公式サイト:https://company.jmsc.co.jp/info/2024/0430_11960.html
これらの要因により、転職エージェントを利用することで公認会計士の転職満足度は一般的に高くなると考えられます。
転職エージェントの料金はが無料の理由は?
転職エージェントの利用料金について、以下のポイントをまとめました
- 求職者側の費用
- 転職エージェントの利用は求職者にとって基本的に無料です。
- 登録、面談、求人紹介、書類添削、面接対策などのサービスが無料で受けられます。
- 企業側の費用
- 企業が転職エージェントに支払う手数料の相場は、採用した人材の理論年収(想定年収)の30〜35%程度です。
- 例えば理論年収500万円の場合、企業の支払う手数料は150〜175万円程度となります。
- 無料の理由
- 転職エージェントは「成功報酬型」のビジネスモデルを採用しており、企業からの手数料で運営されています。
- 職業安定法により、求職者から手数料を徴収することは原則禁止されています。
- 付随する費用
- 面談や面接時の交通費、通信費などは求職者の自己負担となる場合があります。
- 特殊なケース
- 「ビズリーチ」のようなハイクラス向けサービスでは、有料オプションがある場合もあります。
- ヘッドハンティング型のサービスでは、手数料が35%以上になることもあります。
以上のように、転職エージェントは求職者にとっては基本的に無料で利用できるサービスですが、企業側は採用成功時に一定の手数料を支払う仕組みとなっています。
公認会計士が転職を成功させるためのポイント
公認会計士の転職市場に精通した専門家として、転職を成功に導くための5つの重要なポイントを解説します。
明確なキャリアプランの策定
転職活動を始める前に、まず「5年後、10年後にどのようなプロフェッショナルになっていたいか」という長期的な視点でのキャリアプランを具体的に描くことが極めて重要です。
公認会計士のキャリアパスは、監査法人での昇進だけでなく、事業会社の経理・財務・経営企画、コンサルティングファーム、FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)、ベンチャー企業のCFOなど、非常に多岐にわたります。
まずは、これまでの監査経験で得たスキルや知識を棚卸しし、自身の強みと興味の方向性を自己分析します。その上で、「M&AやIPOといった専門性をさらに深めたいのか」「マネジメントに携わりたいのか」「ワークライフバランスを重視したいのか」といったキャリアの軸を明確にしましょう。
この軸が定まっていないと、目先の年収や企業の知名度だけで判断してしまい、入社後のミスマッチを引き起こす原因となります。最初に時間をかけてでも自身の理想とする将来像を固めることが、後悔しない転職の第一歩です。
自身の市場価値の客観的な把握
自身の経験やスキルが、転職市場でどの程度評価されるのかを客観的に把握することは、適切な企業選びと有利な条件交渉の基礎となります。監査法人での経験年数、マネージャーなどの役職経験、語学力(特に英語)、特定業界(金融、製造など)の監査経験、IPOやIFRS導入といった特殊なプロジェクト経験は、市場価値を測る上で重要な要素です。
価値を把握する具体的な方法として、ビズリーチのようなスカウト型サービスに職務経歴書を登録し、どのような企業やヘッドハンターから声がかかるかを確認するのが非常に有効です。
また、専門分野の異なる複数の転職エージェントと面談し、自身の経歴に対する評価や想定年収レンジについて多角的な意見を聞くことも重要です。過大評価も過小評価もせず、自身の現在地を冷静に見極めることで、現実的かつ挑戦的なキャリア目標を設定することができます。
徹底した情報収集と選考対策
希望する業界や企業が決まったら、徹底的な情報収集と対策が合否を分けます。特に事業会社への転職では「なぜ会計士ではなく、この会社で働きたいのか」という点を深く問われます。
求人票の表面的な情報だけでなく、企業のビジネスモデル、中期経営計画、IR情報などを読み込み、自分が入社後にどのように貢献できるかを具体的に語れるように準備する必要があります。
コンサルティングファームであればケース面接、FASであればM&Aに関する専門知識が問われるなど、進む道によって対策は大きく異なります。
自身の経験を単に話すのではなく、応募先のポジションで求められるスキルと結びつけて、「即戦力として活躍できる」ことを論理的にアピールする練習が不可欠です。企業のウェブサイトやニュースリリースはもちろん、可能であればその企業で働く知人から話を聞くなど、生きた情報を集める努力が成功の確率を格段に高めます。
複数の転職エージェントの戦略的活用
転職エージェントは、それぞれに得意な領域や企業との関係性が異なります。1社だけに依存すると、得られる情報が偏り、キャリアの選択肢を狭めてしまう可能性があります。
成功確率を高めるためには、タイプの異なる複数のエージェント(例:大手総合型、会計士特化型、コンサル特化型など)に登録し、戦略的に活用することを強く推奨します。
複数のエージェントと接点を持つことで、各社の独占求人を紹介してもらえたり、キャリアプランについて多角的なアドバイスを受けられたりするメリットがあります。
また、同じ求人であっても、エージェントによって企業とのパイプの太さが異なり、推薦の強さや得られる内部情報に差が出ることがあります。それぞれのコンサルタントの提案を比較検討しながら、最終的に最も信頼できると感じるパートナーをメインに据え、他のエージェントからは情報を補完してもらう、という賢い付き合い方を心がけましょう。
現職との円満な退職交渉
転職の成功は、希望の企業から内定を得るだけでなく、現在の職場を円満に退職して初めて完結します。特に監査法人のような専門家集団の業界は意外と狭く、将来的にクライアントや協業相手として関わる可能性も十分に考えられます。そのため、後味の悪い辞め方は絶対に避けるべきです。
退職の意思を伝えるタイミングは、繁忙期を避け、後任への引き継ぎに十分な期間を確保できる時期を選ぶのがマナーです。監査チームのメンバーやクライアントに迷惑がかからないよう、責任をもって業務を整理し、詳細な引き継ぎ資料を作成しましょう。
上司からの強い引き留めや、昇給・昇進を提示されるカウンターオファーにあうこともありますが、一度決意した転職の軸を思い出し、感謝を伝えつつも、明確な意思を持って交渉に臨む姿勢が重要です。
まとめ
公認会計士の転職を成功させるには、転職エージェントの利用が必要不可欠です。求人紹介はもちろん、スケジュール調整や面接対策、内定後まで幅広くサポートしてくれます。
今回紹介したエージェントごとの特徴や活用のポイントを参考に、ご自身の希望を叶えてくれる転職エージェントを見つけましょう。