弁護士が転職を考えた際、一般転職市場に比べるとかなり選択肢が限られるのが現実です。
dodaやリクナビなの求人サイトでは『弁護士秘書』『パラリーガル』といった事務職の求人はよく見かけるものの、『経験弁護士』『インハウスローヤー』の求人はほとんどありません。
そのため、弁護士が求人を探す場合これまではひまわり求人で探すという選択肢しかありませんでした。
しかし、近年は『No-Limit弁護士』や『Ms-Japan』『リーガルジョブボード』のような、弁護士特化型の転職エージェントも多く存在しています。
- NO-LIMIT:弁護士特化・情報の質を最重視するなら
求職者と採用企業を同一のコンサルタントが担当する「両手型」ならではの、情報の深さと正確性が最大の魅力です。弁護士のキャリアパスに対する深い理解に基づいた、ミスマッチの少ない質の高いマッチングが期待できます 。
- リーガルジョブボード:スピードと柔軟性を求めるなら
専門エージェントによる手厚いサポートと、自身で直接応募できる「ダイレクト応募」を併用できる独自のハイブリッドモデルが特徴です。主体的に活動を進めたい先生にも、じっくり相談したい先生にも対応できる柔軟性があります 。
- MS Agent:インハウス・管理部門への転職なら
30年以上の歴史を持つ管理部門・士業特化エージェントの最大手です。圧倒的な求人数と、長年の実績に裏打ちされた上場企業との強固なパイプは、インハウスローヤーを目指す上で大きなアドバンテージとなります 。
転職のノウハウなども掲載されているので、これから弁護士を辞めて新たな職業へ転職する予定がある方にも活用しやすいサイトの1つです。
一方、『自分に合った転職先はどこなのか』『ブラック事務所』ではないのか?といったことは自身の情報網だけではわからないこともあります。その点、特化型転職エージェントを利用することで客観的な目線で最適な転職先を教えてくれるため、有効的に活用していくことが転職成功の鍵と言えます。
本記事で、弁護士特化型のおすすめ転職エージェントや法務職に特化した転職サイト15社を比較しました。
どのような転職先が自分にマッチするのか不明な人は、是非登録してみましょう。
法律事務所の内情はブラックボックス化していることが多く、代表弁護士やパートナー弁護士とうまく人間関係が築けずに早期退職する傾向が強いため、事務所の内情に詳しい『NO-LIMIT』は、弁護士には外せない転職エージェントと言えます。
目次
弁護士の転職を専門とする転職エージェントおすすめ15社を比較
これから弁護士を退職して転職まで考える人に必見の転職エージェント・転職サイトをご紹介します。転職エージェントへの登録は1社だけではなく、複数社登録することで転職の成功率が上がるだけではなく、アドバイザーとの相性も測れます。
- 求人しか紹介してこない担当者もいれば
- 転職支援として添削や面談対策のサポートしてくれる方もいます
弁護士業界は一般転職市場に比べてかなり狭い領域なので、求人保有に関しては正直どこも似たようなケースが多いです。であれば、担当アドバイザーの知識や経験、業界の内情に対する詳しさなどで判断されるのが良いかと思います。
No-Limit弁護士|弁護士特化・アドバイザーの評価が高い
「No-Limit弁護士」は弁護士特化の転職エージェント。その名の通り「弁護士」という専門職に完全特化している点が最大の特徴です。士業全般ではなく、弁護士のキャリアパス、業務内容、そして業界特有の文化を熟知したコンサルタントが支援を行います。
特に注目すべきは、求職者と採用企業(法律事務所や事業会社)の双方を一人のコンサルタントが担当する「両手型」モデルを採用している点です。
これにより、採用担当者から直接ヒアリングした職場の雰囲気や人間関係、求人票には書かれない「求める人物像」のニュアンスといった、極めて解像度の高い内部情報を提供することが可能になります。
一般的な「分業型」エージェントでは、法人営業担当とキャリアアドバイザーが別であるため、情報の伝達ロスが生じがちですが、両手型ではその心配がなく、ミスマッチのリスクを大幅に低減できます。
利用者満足度92.7%、書類添削後の通過率90%という高い実績も、この情報精度の高さに裏打ちされたものと言えるでしょう 。法律事務所とインハウス、双方の求人に強く、質の高い情報を基に慎重な判断を下したい先生に最適なエージェントです。
公式サイト:https://no-limit.careers/
No-Limit弁護士を利用した方の声
20代/男性 都内法律事務所 内定
1度目の転職先は、転職活動の中で自分自身で探し、応募・合格した法律事務所だったのですが、実は同時にアシロに加え複数のエージェントサービスも利用していました。
そのとき印象に残ったのが、アシロのエージェントの人柄の良さ、そして転職者に向き合う姿勢の真摯さでした。その印象があったので、再び転職活動を始める際にはアシロに連絡し、前回担当してくれたエージェントのお世話になることにしたんです。
前回の転職の際にアシロと他社サービスを利用して強く感じたのは、紹介案件や提案内容の違いよりも、エージェントの人柄の違いでした。他社のサービスでは、とにかく数を多く応募することを強要される、支援の成果を必要以上にアピールされる、報酬額を重視して転職者の意に沿わない事務所を強く推薦する、といったこともありました。
しかしアシロのエージェントは、転職者の思いに寄り添ったアドバイス、状況を踏まえたきめ細かな調整をしてくれましたし、ときには相談相手にもなってもらえました。その印象があったので、今回の転職ではアシロのサービスだけを利用したわけですが、そのサポートは本当にありがたかったですし、転職活動を非常に楽に進めることができたと実感しています。
引用:https://no-limit.careers/
20代/男性 都内法律事務所 内定
転職先の候補となる法律事務所を自分で探すのではなく、エージェントサービスを利用して転職のサポートをお願いしようと思いました。
そこから、複数の転職エージェントサービスを紹介しているWebサイトから一括で利用申し込みを行い、その中の1社であるアシロのサービスである「No-Limit弁護士」に出会ったということになります。
最初はオンラインで面談を行い、そこから自分の希望業務である企業法務に関連する求人情報を幅広く紹介していただきました。
それぞれの求人情報の特徴を確認しながら、私の志向を理解したエージェントに伴走してもらったことで、幅広い候補の中から自分にマッチする転職先を選ぶことができたと思っています。
引用:https://no-limit.careers/
公式サイト:https://no-limit.careers/
MS Agent|士業・管理部門特化の老舗・求人数は圧倒的
「MS-Agent」は30年以上にわたり管理部門と士業の転職支援を手掛けてきた業界のパイオニアです。その最大の強みは、長年の歴史で築き上げた圧倒的な求人数と、特に上場企業との強固なリレーションシップにあります。
保有求人の9割が非公開求人とされ、市場に出回らない優良案件にアクセスできる可能性が高いのが魅力です 。弁護士専門エージェントとの違いは、その「領域の広さ」にあります。
彼らは法務だけでなく、経理、財務、人事、経営企画といった管理部門全体をカバーしています 。この広範なカバレッジは、純粋な法務職だけでなく、コンプライアンス、リスクマネジメント、内部監査、あるいは経営企画といった「弁護士資格を活かせる隣接領域」へのキャリアチェンジを検討する先生にとって、ユニークな価値を提供します。
専門特化型エージェントでは見えてこない、新たなキャリアの可能性を提示してくれる存在として、転職活動のポートフォリオに加えておくべき重要な選択肢です。
では、企画管理・資格別にて転職先をリサーチできるので、弁護士からの転職に最適なサービスを受けられます。年収や年齢によるリサーチもできるサイトですので、利便性を感じて素敵な転職先を見つけることが可能なサイトです。
各地でセミナーも行っているので、近くの方は出かけてみると、さらによいマッチングがあることでしょう。
公式サイト:https://www.jmsc.co.jp/
リーガルジョブボード|弁護士・士業専門エージェント
リーガルジョブボードは、弁護士や司法書士などの専門職を中心とした法律系専門職の特化型エージェントです。
このエージェントの最大の独自性は、専門コンサルタントを介した手厚いサポートと、求職者が自ら求人先に直接メッセージを送り応募できる「ダイレクト応募」の二つの機能を併せ持つハイブリッドモデルにあります。
この仕組みは、弁護士の多様なニーズに巧みに応えています。例えば、キャリアチェンジを検討しており、市場動向や自身の市場価値について専門家の客観的なアドバイスを求める先生は、エージェントサービスをフル活用することで、面接対策やキャリアプランニングといった手厚い支援を受けられます。
一方で、既に行きたい事務所が明確であったり、自分のペースで主体的に転職活動を進めたいシニアクラスの先生は、ダイレクト応募機能を使ってスピーディーにアプローチすることが可能です。
登録後2営業日以内に求人提案を行うなど、その対応の速さにも定評があり、効率性と柔軟性を両立させたい先生にとって非常に使い勝手の良いプラットフォームです。
公式サイト:https://legal-job-board.com/
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リーガルジョブボードの評判・口コミを徹底解説|士業特化サイトとしての利用メリットとは
弁護士や司法書士、弁理士などの士業はその専門性や特殊性の高さから一般的な転職サイト・転職エージェントでは取り扱いがないケースが多く、求職者が効率よく求人情報…
BEET-AGENT|法務部(管理部門)特化の転職エージェント
BEET-AGENTは、『管理部門・バックオフィスに特化したキャリアとビジネスの新しい選択肢を提示』というコンセプトの元、管理部門のスカウトサービス、転職エージェントサービスを展開。
その専門性は単に「インハウス求人を扱う」というレベルに留まりません。彼らが真に得意とするのは、企業内弁護士としての「キャリアアップ転職」の支援です。一般法務担当者からマネージャーへ、そして法務部長(CLO)候補へといった、企業内でのキャリアパスを深く理解し、その実現に向けた戦略的なアドバイスを提供します。
IPO準備やグローバルガバナンス体制の構築といった、企業の成長ステージに応じた法務人材のニーズを的確に捉え、年収800万円以上のハイクラス求人を豊富に保有している点も特徴です。
NO-LIMIT同様の「両手型」モデルを採用しており、クライアント企業の内情にも精通しています 。法律事務所からインハウスへの転身を考えている、特に野心的なキャリアプランを描く先生にとって、これ以上なく頼りになる専門家集団と言えます
法律事務所勤務の弁護士から、インハウスローヤーへの転職支援に強みを持っており、法務部リーダー・法務部長・CLO候補の求人を扱っています。管理部門に特化したダイレクト系サービスはまだ国内に少なく、登録しておくことでスカウトが受け取れるものと、アドバイザーと二人三脚で転職に望む転職エージェントスタイルのどちらでも利用可能です。
公式サイト:https://beet-agent.com/
JAC リクルートメント|法務部・外資系ハイクラス転職に特化
https://www.jac-recruitment.jp/
法務経験のある方で、さらに上のキャリアを目指す方におすすめの転職エージェント。特に外資系企業の求人が多い印象なので、法務人材としてグローバル企業でのキャリアアップをしたい方向けと言えます。
2022年8月時点で、転職実績者数累計は約43万人と多くの実績を誇り、1200名ものコンサルタントが直接、企業・求職者の双方とコンタクトをとる体制や、法務部をはじめとした管理職クラス、外資系ハイクラスの転職支援に強みを持っています。
約45,000件もの求人案件数があり、専門職や管理職の方であっても、1人1人に合った求人のご案内を可能としています。
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
ビズリーチ|年収600万円以上のスカウト求人サイト
『ビズリーチ』の大きな特徴は、「転職後の年収向上のための安定した就職斡旋」をはじめ、転職後のアフターサービスへの配慮が非常に優れており、その上でキャリアアップを目指し、「ハイクラス」の企業層・法曹へ組み込める転職活動がメインにあります。
ただ、ビズリーチはあくまで自走した転職活動が前提になりますので、「アドバイザーのサポート」はあまり期待できません。履歴書・職歴書の充実や、データベースを見て自分で応募する企業を選ぶのが基本。
アドバイザーから職歴書の添削や面談対策などは基本ありませんので、書類ベース、実績重視の採用活動になります。よく言えば「経験重視」、悪く言えば「ドライ」といった表現になりますね。また、ビズリーチ自体は弁護士・法務特化領域ではありませんので、登録しているエージェントも一般転職市場の担当者になります。
そのため、スカウトは大量に来ますが、弁護士に詳しいわけでない点、とにかく年収ベースでした求職者を判断していないことには留意が必要です。
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
弁護士ドットコムの弁護士キャリア
弁護士ドットコムの弁護士キャリアは、国内最大級の法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」が運営母体であるという、比類なきブランド力とネットワークを誇ります。
この強力なネットワークは、他では見られない独自の非公開求人や、重要ポジションの独占案件をもたらす源泉となっています 。法律事務所や企業法務部にとって、「弁護士ドットコム」は日常的に接点のある信頼できるプラットフォームであり、それゆえに最も重要かつ機密性の高い採用案件を託しやすいという構造があります。
求職者である先生方にとっては、この「信頼のハロー効果」により、紹介される求人が一定の質と信頼性でフィルタリングされているという安心感を得られます。
また、単に求人を紹介するだけでなく、求職者と真摯に向き合い、キャリアに寄り添う「伴走型」のサポートスタイルにも定評があり、質の高いコンサルタントと共に転職活動を進めたい先生にとって、非常に心強い存在となるでしょう。
企業法務革新基盤
企業法務革新基盤は、企業法務領域に極めて高度な専門性を持つ、ブティック型のエージェントです。
代表の「野村 慧」氏が、司法修習生向け就職支援サービス『ジュリナビ』を展開する、株式会社ジュリスティックス出身ということもあり、法科大学院とのパイプがあります。
彼らのビジネスモデルは、大量の求職者を捌く一般的な人材紹介とは一線を画し、むしろリーガルキャリアに特化した経営コンサルティングファームやエグゼクティブサーチファームに近いと言えます。
国内トップクラスの企業や法律事務所と「独占契約」を結び、他社では決してアクセスできない重要ポジションの求人を扱っているのが最大の強みです。また、その支援スタイルは「テーラーメード」を標榜し、一人の求職者とのキャリアカウンセリングに2時間以上を費やすこともあるほど、深く丁寧なキャリア設計を行います。
一部、有料のキャリアコンサルティングサービスも提供しており、これは彼らの支援が単なる求人紹介ではなく、高度な専門的アドバイスであることの証左です 。短期的な転職ではなく、生涯のキャリアを見据えた戦略的なキャリアチェンジを考えるシニアクラスの先生にとって、最高のパートナーとなり得るでしょう
インハウスローヤー、企業法務系法律事務所を中心とした弁護士・企業法務人材の紹介に強みを持つ転職エージェント。株式会社みずほフィナンシャルグループや伊藤忠商事など、大企業向け法務部新卒代行などもやっています。
2021年1月、慶應義塾大学大学院法務研究科と本研究科・法律事務所及び企業法務部門の連携プロジェクト・イベントの実施に関する「基本覚書」を締結。英語を使用言語とした1年間の「グローバル法務修士(LL.M.)」の学位取得を可能とするカリキュラムを柄併設したことでも話題に。
公式サイト:https://lawplatform.co.jp/
SACTリーガルキャリアナビ
公式サイト:https://sactjp.com/legal-navi/
SACTリーガルキャリアナビの魅力は「法曹関連企業への採用・転職成功率」が優れている点で、「求人情報の豊富さ」と「支援力の高さ」を踏まえ、さらに一流企業・中小企業を問わず、あらゆる転職斡旋のための情報が掲載している点にあります。
弁護士関連企業におけるコンサルティング・マーケティングスキルを伸ばす点でも非常に優れており、利用する人にとっては「かなり洗練された転職斡旋を確約される」という優れたサポートが期待できるでしょう。
ヒュープロ
公式サイト:https://hupro-job.com/
士業・管理部門に特化した転職エージェントの中では、比較的若手のエージェント会社。
- 『監査法人に在職しながらの転職活動で、自分の意向に合った求人をピンポイントで厳選して紹介してもらえました。』
- 『育児と仕事に追われて転職活動が思うように進みませんでした。最速転職HUPROを用いて隙間時間で転職活動をし、育児に理解のある職場に出会うことができました。』
などの声が多数。
税理士・法務人材、会計士の転職求人が中心になり、法律事務所の求人などはまだまだ少ないが、インハウスで働きたい弁護士なら、登録しておいても損はないエージェントサービス。
SAMURAI JOB
ムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス社と、JACリクルートメント社の合同で運営する、ハイクラス特化の転職エージェント。『管理職役員待遇』『法務責任者』『CLO候補』など、年収1500万円〜2000万円クラスの求人を対象にしたサービス。
インハウスで渉外対応、国際法務案件に携わりたい方には最もおすすめ。転職エージェントサービスは担当者によって転職の良し悪しが分かれる部分があります。
ムーンコミュニケーションズとJACリクルートメントは一気通貫型のスタイルをとっており、求職者側と企業側を同じコンサルタントが担当するため、ミスマッチの少なさが特徴。
外資系企業の求人が豊富な為、多忙を極める業務内容であることは必至だが、弁護士としてトップクラスの仕事と望んでいるのであれば、やりがいのある求人を提案してくれるだろう。
公式サイト:https://www.samuraijob.com/
リクルートダイレクトスカウト
リクルートダイレクトスカウトは、登録した職務経歴書(レジュメ)を見た企業やヘッドハンターから直接スカウトが届く、ハイクラス向けの転職プラットフォームです。
弁護士にとっての価値は、自身の市場価値を客観的に把握し、現職の業務を続けながら効率的にキャリアの選択肢を広げられる点にあります。多忙な日常業務の中で、自ら求人を探す時間を確保するのが難しい弁護士にとって、待っているだけでアプローチが届く「受け身」の転職活動ができるのは大きなメリットです。
匿名で登録できるため、転職意欲がまだ固まっていない段階でも、現職に知られることなく情報収集を始めることが可能です。どのような企業や法律事務所が自分の経験・スキルに関心を持つのか、どの程度の年収やポジションで評価されるのかをスカウトの内容から知ることで、自身の市場価値を測る試金石となります。
また、思いもよらなかった業界の企業や、これまで接点のなかったヘッドハンターから連絡が来ることで、自身のキャリアの可能性を再発見するきっかけにもなります。特に、事業会社への転職を考えている弁護士にとっては、多様な業界の優良企業から直接声がかかるチャンスが豊富です。
ヘッドハンターからのスカウトには、企業の経営層に近いポジションや、事業の根幹に関わる重要な役割を担う非公開案件も多く含まれます。自身のキャリアの選択肢を広げ、より良い条件での転職を目指したい弁護士にとって、非常に有効なツールです。
公式サイト:https://directscout.recruit.co.jp/
アガルートキャリア
「受けちゃえ、司法試験」のキャッチコピーで話題のオンライン資格講座、「アガルート」の転職支援サービス。弁護士を中心に、士業・管理部門に特化した転職エージェントとして2020年にサービス化。
アガルートキャリアは、司法試験予備校として絶大な知名度を誇る「アガルートアカデミー」を母体とする転職エージェントです。この出自が、他社にはないユニークな強みを生み出しています。アガルートアカデミーは、毎年多数の司法試験合格者を輩出しており、法曹界の「供給サイド」の最新動向をリアルタイムで把握しています。
つまり、これから法曹界に入ってくる若手人材がどのような志向を持ち、どのようなスキルセットを備えているかという貴重なマーケットインテリジェンスを保有しているのです。
この知見は、求職者に対するキャリアアドバイスにも活かされており、「今後どのようなスキルが市場で求められるか」といった、より長期的で戦略的な視点からの助言を可能にしています。
大手法律事務所や人気企業、PEファンドといったハイクラスの非公開求人も多数保有しており、特にキャリアの浅い若手から、次のステージを目指すエリート層の先生方にとって、非常に価値の高いサポートが期待できます
公式サイト:https://career.agaroot.jp/
追記:2021年7月8日に下記『エイパス』と事業統合
2021.07.08
エイパス株式会社とアガルートキャリアの事業統合のお知らせ
株式会社アガルート(本社:東京都新宿区、代表取締役:岩崎 北斗、以下「アガルート」)は、2021年3月30日、エイパス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:大塚 勝義、以下「エイパス」)の全株式を取得し、完全子会社化致しました。
エイパス株式会社の事業は、アガルートグループでアガルートキャリアを運営する株式会社ファンオブライフが引き続き運営を行います。
引用元:エイパス株式会社とアガルートキャリアの事業統合のお知らせ
ご質問いただいた3社の転職サービスについて、弁護士の先生方にとっての価値と利用メリットを解説します。
株式会社ケミストリー
株式会社ケミストリーは、弁護士や法務人材といった法曹界に特化した転職エージェントです。
その最大の価値は、業界に対する深い知見と専門性にあります。総合型のエージェントとは異なり、コンサルタントが弁護士のキャリアパス、法律事務所や企業の法務部門の内部事情、そして業界特有の文化や評価基準を熟知しています。
これにより、求職者である弁護士一人ひとりの専門性や志向性を正確に理解し、極めて精度の高いマッチングを実現できるのが大きなメリットです。
具体的には、単に求人を紹介するだけでなく、
- 「特定の分野での専門性をさらに高めたい」
- 「将来の独立を見据えて、経営基盤の安定した事務所で経験を積みたい」
- 「ワークライフバランスを重視し、インハウスローヤーに転身したい」
といった個別のキャリアプランに基づいた、中長期的な視点でのコンサルティングが期待できます。
また、同社が独自に築いた法律事務所や企業との強固なネットワークにより、一般には公開されていない非公開求人や、特定のポジションを創設する「ポスト創設案件」に出会える可能性も高まります。
転職市場の動向はもちろん、各事務所の雰囲気やパートナー弁護士の人柄といった、書面だけでは分からないリアルな情報を提供してもらえる点も、ミスマッチを防ぐ上で非常に有益です。専門分野に特化したキャリアを追求したい、あるいは自身のキャリアについて深いレベルで相談したいと考える弁護士にとって、非常に価値の高いサービスと言えるでしょう。
公式サイト:https://chemistry-jp.co.jp/
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、業界最大級の求人数を誇る総合型転職エージェントです。弁護士向けのサービスにおける最大の価値は、その圧倒的な情報量と、大手ならではの充実したサポート体制にあります。
法律事務所の求人はもちろん、多様な業界・規模の企業が募集するインハウスローヤーの求人まで、幅広い選択肢を網羅的に検討できるのが最大のメリットです。
特に、初めての転職でどのような選択肢があるのか広く見てみたい、あるいは特定の業界にこだわらずに可能性を探りたいと考えている弁護士にとっては、最適なサービスと言えます。
リクルートエージェントには、法務・知財分野を専門とするキャリアアドバイザーが在籍しており、総合型でありながらも専門的な視点からのアドバイスを受けることが可能です。転職活動のプロセス全体を支援する手厚いサポートも魅力で、職務経歴書の添削や模擬面接といった選考対策を徹底して行ってくれます。
客観的な視点からのフィードバックは、自身の強みやアピールポイントを整理し、選考の通過率を高める上で非常に役立ちます。
また、長年の実績から多くの企業と強固な信頼関係を築いているため、リクルートエージェント経由でしか応募できない独占求人も多数保有しています。企業側が求める人物像や選考のポイントといった内部情報も豊富に持っており、戦略的な応募を可能にします。求人情報の幅広さと、転職活動における総合的なサポート力を重視する弁護士にとって、安心して利用できる心強いパートナーとなるでしょう。
公式サイト:https://www.r-agent.com/
弁護士向け転職エージェントの選び方と比較すべきポイント
まずは、弁護士向け転職エージェントの選び方で大切なポイントについおてご紹介します。
転職エージェントの専門性|業界専門か総合型か
転職エージェントに登録すると言っても、実は転職エージェントには様々な種類があり、「業界特化型転職エージェント」と「総合型転職エージェント」が存在します。
業界特化型はすでに手に職がある方向けと言っていいでしょう。傾向としては中小企業の求人が多く、狭き門と言われている職人系の求人案件を多く扱っています。業界特化型を利用するメリットは『求人の質が高い』『法律事務所の内情に詳しい』『転職決定率(内定率)の高さ』です。
士業・管理部門特化というエージェントに関する違和感
士業と管理部門のジャンルとして
- 士業:弁護士、税理士、会計士、司法書士、弁理士、行政書士、社労士
- 管理部門:経理、財務、人事、総務、法務
という分け方をされるケースが多いですが、これだけの領域を扱うサービスは、もはや「特化」ではないのではないか、という違和感はあります。確かに1つのサービスでこれだけの領域をカバーしているのであれば、求職者側としては利便性は高いのかもしれません。
ただ、広いサービス展開をするエージェントの多くは「片手型」と呼ばれる体制を敷いています。
片手型とは
利用者と企業、それぞれに別の担当者がつくタイプの転職支援形態。
- 片手型のメリット
求職者・企業担当者専任のためレスポンスは速い。
企業専門の担当者がいるので、多くの求人案件を扱える
- 片手型のデメリット
求職者側のアドバイザーは直接企業との関わらないので、紹介先事務所・企業の知識が薄い
企業と利用者間で2人の人間をは挟む、意思疎通の齟齬が生じやすい
紹介できる求人案件を効率よく集められる関係上、効率を重視する大手には多いのですが、ではその紹介先ってどんなところなの?という疑問には答えにくいという状況が生まれます。その結果、紹介先と自分の希望にミスマッチが生まれやすくなってしまうという訳です。
また、得てして転職斡旋も流れ作業になりがちですので、サポート体制も弱くなる傾向に。求人数の紹介は確かに多いですが、弁護士・法務の場合は書類通過率が5%以下というケースも実際に多いため、いい意味で賢く使うことが要求されます。
取扱い求人の比率(法律事務所/インハウス/官公庁等)
エージェントが「インハウスに強い」と謳っていても、その実態を客観的に見極める必要があります。面談の際には、「直近1年間で、貴社が成約させた弁護士の案件のうち、法律事務所とインハウスの比率はどのくらいですか?」といった具体的な質問を投げかけてみましょう。
彼らの回答や、実際に提案される求人の内訳が、そのエージェントの真の得意領域を雄弁に物語ります。また、面談前に公式サイトで公開求人を一瞥し、その構成比を確認しておくことも有効な事前準備です。
ご自身の第一希望と、エージェントが実際に強みを持つ領域が一致しているかを確認することが、効率的な活動の第一歩です。
非公開求人の保有と新鮮度(更新頻度・独自ネットワーク)
転職エージェントを利用する最大のメリットの一つが、非公開求人へのアクセスです 。特に、エージェントの影響力を測る指標となるのが、他社では扱っていない「独占求人」の存在です。
面談では、「私の経歴に合致する非公開求人で、最近成約に至った事例を教えていただけますか?」あるいは「クライアントから独占的に依頼されている案件はありますか?」といった、一歩踏み込んだ質問をしてみてください。
彼らが具体的な事例を挙げ、その背景まで語れるようであれば、クライアント企業と強固な信頼関係を築いている証拠と言えます。求人の質と新鮮度は、エージェントの価値そのものです。
アドバイザーの経験|転職先の業界・業種に詳しいこと
エージェントという組織もさることながら、最終的に先生のパートナーとなるのは一人の担当コンサルタントです。その個人の資質が、転職活動の成否を大きく左右します。
初回の面談は、単にこちらの希望を伝える場ではなく、担当者を「面接」する場であると捉えてください。ご自身の専門分野について、どの程度深い理解があるか。長期的なキャリアプランについて、示唆に富んだ質問を投げかけてくるか。
そして、何よりも人間としての相性は良いか 。面談後に感謝の意を伝えるメールを送付し、その返信速度を確認するのも有効な方法です。もし相性が悪いと感じた場合は、決して遠慮することなく、担当者の交代を申し出るべきです。
サービスの充実度|どこまで親身に接してくれるか
優れたエージェントは、単なる求人紹介屋ではありません。職務経歴書の最適化から、模擬面接、そして最終的な報酬交渉まで、転職プロセスの全段階においてプロフェッショナルな支援を提供します。
特に、法律文書の作成には長けていても、自身を売り込むための「職務経歴書」の作成には不慣れな先生は少なくありません。エージェントが、先生の経験やスキルを、採用担当者の心に響く言葉へと「翻訳」してくれるかどうかが重要です。
具体的な支援内容について、「私の経歴書を、どのように改善できるか具体的に示していただけますか」「X法律事務所の面接に向けて、どのような準備をサポートしていただけますか」といった問いを投げかけ、その回答の具体性と専門性から、支援のレベルを判断しましょう。
担当アドバイザーとの相性
自分にとってどの転職エージェントが良いかは最初から判断できるものではありませんので、まずは複数の転職エージェントに登録し、何人か実際に会って話を聞いてみるのも有効です。
何人か会ってみれば、自分は何を求めていて、相手がそれに応えてくれるのかどうかの判断基準がわかってくると思います。先ほど専門性が重要とは言いましたが、総合型の転職エージェントに2、3登録して多数求人を紹介してもらい、業界特化型エージェントで内情を把握した上で面接にいく。
という使い方をしていただくと、失敗しない転職活動になるかと思います。
弁護士向け転職エージェントのタイプ別比較と選び方の指標
目指すキャリアの方向性によって、活用すべきエージェントの組み合わせは異なります。ここでは、代表的な4つの志向別に、最適なエージェントの選び方を解説します。
企業法務志向(インハウス・法務特化の活用が近道)
インハウスローヤーへの転職を第一に考えるのであれば、その領域に特化したエージェントの活用が最も効果的です。No-Limit弁護士、MS Agent、そして企業法務革新基盤は、この分野におけるトップランナーです。
これらのエージェントは、単に企業の法務求人を保有しているだけでなく、事業会社の組織構造や意思決定プロセス、ビジネスサイドとの連携のあり方といった、インハウス特有の環境を深く理解しています。
法律事務所での経験を、いかにして企業が求めるビジネス貢献の文脈に置き換えてアピールするか、その「翻訳」のノウハウに長けています。企業法務への転身を成功させるためには、こうした専門家の知見が不可欠です。
法律事務所志向(分野・規模別の強みとカルチャー適合)
法律事務所間の移籍を目指す場合は、弁護士のキャリアに特化したエージェントが最適です。
NO-LIMITや弁護士転職.jpは、この領域で豊富な実績を誇ります 。彼らは、四大法律事務所、準大手、外資系、専門ブティックファームといった規模やタイプの違いはもちろん、各事務所の得意とする分野、パートナーの個性、そして組織カルチャーといった、求人票からは読み取れない機微な情報を把握しています。
特に、事務所のカルチャーとの適合性は、長期的なキャリアを築く上で極めて重要です。専門エージェントが持つ深い内部情報を活用することで、入所後のミスマッチを防ぎ、自身の専門性を最大限に発揮できる環境を見つけ出すことが可能になります。
未経験分野挑戦(ポテンシャル評価やOJT環境の見極め)
これまでの専門分野とは異なる領域へのキャリアチェンジを目指す場合、丁寧なキャリアカウンセリングとポテンシャルを評価してくれる求人の発掘が鍵となります。
アガルートキャリアやリーガルジョブボードは、求職者の長期的なキャリア形成支援に強みを持つエージェントです 。これらのエージェントは、先生の既存のスキルセットを分析し、それを新しい分野でどのように活かせるかを言語化する手助けをしてくれます。
また、未経験者を受け入れ、OJT(On-the-Job Training)などを通じて育成する文化のある事務所や企業の情報にも精通しています。ポテンシャル採用を勝ち取るためには、自身の強みを的確に再定義し、成長意欲を効果的に伝える戦略が不可欠であり、そのための専門的なサポートが期待できます。
大手志向/年収志向/WLB志向(要件・相場・働き方の整理)
特定の条件を最優先する場合、その条件に合致した求人を多く保有するエージェントを選ぶことが重要です。
- 大手事務所・高年収志向であれば、アガルートキャリアや企業法務革新基盤がトップティアの案件を豊富に扱っています。また、ビズリーチのようなスカウトプラットフォームでは、経営層に近いポジションのオファーが期待できます 。
- ワークライフバランス(WLB)志向であれば、その点を最優先事項としてエージェントに明確に伝えることが重要です。NO-LIMITやリーガルジョブボードは、事務所のリアルな労働環境に関する情報収集力に定評があります 。また、一般的にWLBを改善しやすいBEET-AGENT経由でのインハウス転職も有力な選択肢です
弁護士専門の転職エージェントを利用する5つのメリット
転職活動を進めていく過程では、さまざまな困難に直面します。特に、これまで転職を経験したことのない人にとっては、情報収集、職務経歴書の書き方ひとつをとっても未知の体験。
「とりあえず何をしたらいいのかわからない」という漠然とした不安を抱える人もいるでしょう。その不安の解決にひと役買ってくれるのが、転職エージェントの存在です。
では、具体的に転職エージェントは何をしてくれるのか、それは、転職活動においてどんなメリットがるのか。その部分を掘り下げてみます。
非公開求人にアクセスできるため好条件に届きやすい
転職市場に流通する求人のうち、特に重要かつ好条件のポジションの多くは「非公開求人」として、信頼できるエージェントにのみ託されます。
企業が求人を非公開にするのは、新規事業の立ち上げや役員の交代といった機密性の高い採用であったり、人気ポジションへの応募殺到を避けるためであったりと、戦略的な理由があるからです。これらの求人は、企業の根幹に関わる重要な役割を担うため、必然的に待遇や権限も優れたものになる傾向があります。
エージェントを利用することで、先生方はこの「見えない市場」へのアクセス権を得ることができます。それは、一般の求人サイトを眺めているだけでは決して出会うことのできない、質の高いキャリアチャンスへの扉を開くことに他なりません。
事務所や企業の内情を把握できミスマッチを防ぎやすい
求人票に記載されている情報は、いわば企業のマーケティング資料です。
その美しい言葉の裏にある「現実」を教えてくれるのが、優れたエージェントの役割です 。彼らは、クライアントである法律事務所や企業の財務状況、パートナー弁護士の個性、チームの雰囲気、そして広告された労働時間と実態との乖離、将来的な昇進の可能性といった、生々しくも重要な内部情報を持っています。
このインサイダー情報こそが、転職における最大のリスクである「ミスマッチ」を防ぐための最も効果的なワクチンです。不適切な環境やキャリアの行き詰まりから先生を守り、時間と労力の浪費を未然に防ぐ、計り知れない価値がここにあります。
書類・面接対策と年収等の条件交渉まで代行が効く
弁護士は他者のための交渉のプロですが、自身の待遇交渉となると、必ずしも得意とは限りません。エージェントは、先生のキャリアにおけるプロの代理人として機能します。
彼らは、先生の経験をどのように表現すれば書類選考を通過し、採用担当者の関心を引くことができるかを知っています。そして、転職活動のクライマックスである条件交渉において、その真価を発揮します。
豊富な市場データ(給与相場、役職、福利厚生など)を基に、客観的な根拠を持って交渉を進めることで、先生が自ら行うよりも有利な条件を引き出すことが可能です。
これにより、将来の雇用主に対して過度に金銭的な要求をしているという印象を与えるリスクを冒すことなく、正当な市場価値に見合った待遇を確保することができるのです。
最適な書類の書き方も伝授
面接時に必要となる履歴書や職務経歴書は、ただ項目を埋めればいいというものではありません。両書類の記載に齟齬がないかというチェックに始まり、記入指示に対する誤解はないか、といった基本的な確認。
あるいは、自分を的確にアピールし、採用担当の心を掴む書類の書き方など、過去の経験を元にした書類作成のアドバイスをしてくれるのもメリットのひとつです。
他業界の情報も合わせて提供
弁護士業界ひと筋で働いてきた転職希望者にとって、経験したことのない別の業界の情報は今ひとつピンと来ないものかもしれません。そこに重要な検討事項が隠れていたとしても、業界に明るくなければ素通りしてしまう恐れもあります。
インハウスローヤーなどを志す転職者にとっては、他業種であろうとも、その業界情報を理解することがとても大切なケースもあるでしょう。
その点、業種をまたいで活動することもある転職エージェントは、見落としがちな異業種の情報や疑問点にも的確にリアクションしてくれます。幅広い業界を対象にした転職を考える人には心強い限りです。
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転職エージェントのデメリットとは
良いことずくめに見える転職エージェントの存在ですが、念のため、うまくいかない時の可能性を頭に置いておく必要もあります。
最大の懸念は、相性の問題。キャリアアドバイザーの能力に問題があるわけではなくてもなぜかうまくいかない、ということもあり得ます。キャリアアドバイザーとの面談のたびにギクシャクしたり、提供される情報が微妙にピントのズレたものだったりしたら、素直に交代を願い出たほうが良いでしょう。
また、実はこちらの利益を考えず、自分の実績を上げることに執着するアドバイザー、コミュニケーション能力の低いアドバイザーなど、転職活動に支障をきたしかねないタイプのキャリアアドバイザーも、残念ながら存在します。
とは言え、有能なキャリアアドバイザーと組むことができれば、活動全体がグッとレベルアップすることは紛れもない事実、他の転職サービスとの連携を考えながら、上手に転職エージェントを活用してください。
弁護士が転職エージェントを使う際の戦略的な活用方法
転職エージェントは魔法の杖ではありません。その価値を最大限に引き出すためには、求職者側にも戦略的なアプローチが求められます。単なる「利用者」ではなく、主体的な「パートナー」として振る舞うことが、より良い結果を導き出します。
まずは2〜3社を併用登録して比較・絞り込みを行う
転職活動の初期段階で、単一のエージェントに依存するのは賢明ではありません。情報の偏りを防ぎ、客観的な視点を確保するために、戦略的な「ポートフォリオ」を組むことを推奨します。
具体的には、ご自身の志望領域に特化した専門特化型エージェント(例:インハウス志望ならBEET-AGENT)、より広範なリーガル案件を扱う弁護士専門エージェント(例:NO-LIMIT)、そして市場価値の測定と偶発的な出会いを期待するスカウト型プラットフォーム(例:ビズリーチ)の3タイプを併用するのが理想的です。
この三点測量により、市場を立体的に把握し、特定のエージェントの思惑に左右されることなく、最適な選択肢を見つけ出すことができます。また、エージェント間に健全な競争意識が生まれることで、より質の高いサービスの提供が期待できるという副次的な効果もあります。
連絡は即レス・具体的フィードバックで優先度を高める
エージェントは、多くの求職者を同時に担当しています。その中で、熱意があり、真剣に転職を考えている候補者を優先的にサポートするのは当然のことです。
彼らからの連絡には、可能な限り迅速に返信する「即レス」を心がけましょう。これは、先生の転職意欲の高さを示す最も分かりやすいシグナルです。
また、提案された求人を見送る際には、単に「興味がありません」と伝えるのではなく、「提示された年収が希望レンジ(X万円)を下回っているため」「よりマネジメント経験が積めるポジションを希望しているため」といった具体的な理由をフィードバックすることが極めて重要です。
このプロセスを通じて、エージェントは先生の嗜好を学習し、次回の提案精度を高めることができます。これは、エージェントを「教育」し、自分仕様のパートナーに育て上げるための重要なコミュニケーションです。
スキル棚卸しと希望の優先順位を事前に明確化する
初回の面談に臨む前に、必ずご自身の「スキルの棚卸し」と「希望条件の優先順位付け」を済ませておきましょう。
これまでのキャリアで成し遂げたこと(例:「50億円規模のM&A案件でデューデリジェンスを主導」)、得意とする法分野、そして次の職場で実現したいことを文書にまとめておくのです。
希望条件については、「年収1,500万円以上」「残業月20時間以内」「パートナーへの道筋」といった項目を挙げ、それらに「絶対条件」「希望条件」「妥協可能」といった優先順位を付けて整理します。
この準備により、エージェントは初動から的を絞ったサーチを開始でき、先生のプロフェッショナルな姿勢も伝わります。明確な羅針盤を提示することが、迅速で的確な航海(転職活動)の鍵となります。
任せきりにせず意図と温度感をこまめに共有する
エージェントとの関係は、主従ではなく、対等なパートナーシップであるべきです。
活動の進捗をエージェント任せにせず、常に主体的に関与し続けましょう。面接が終わったら、その日のうちに担当者へ電話やメールで詳細な感想を伝えます。「A弁護士との話は非常に刺激的だったが、Bという点に懸念を感じた」といった具体的なフィードバックは、次のアクションを考える上で不可欠な情報です。
また、転職活動を進める中で自身の考えや優先順位に変化が生じた場合は、速やかに共有することが重要です。エージェントは、市場における先生の代理人です。その代理人が常に最新かつ正確な情報を持っている状態を維持することは、先生自身の責任であり、成功のための必須条件です。
弁護士の転職は転職エージェントと転職サイトのどちらを使うべきか?
転職先を自分で決めるのか、仲介者によって決めてもらうのかが、転職サイトと転職エージェントとの違いです。
すでに転職先が決まっている弁護士は、転職サイト内で転職先を判別・吟味することで完結します。
転職サイトも転職エージェントも使い方次第
ですが、弁護士でありながらも、まだ転職先が決まらずに悩んでいる人は転職エージェントで仲介者の意見を伺って、最適な転職先を紹介してもらうことができます。
つまり、現状によってそれぞれのサイトの使用目的が大きく異なりますので、使い道に注意しましょう。
転職エージェントの方が最適である場合
転職サイトと転職エージェントですが、確実にどちらのサイトがおすすめとは言い切れません。やはり、前項にもあったように現状によってもサイトの用途が大きく異なります。
現職が弁護士で退職予定があるけれど、転職先が決まっていない場合には転職エージェントが最適です。
また、転職先が決まっていて、あとはその詳細を確定するだけであれば転職サイトから自分好みの転職先をリサーチして検討することができます。
転職エージェントへの登録から内定までの流れ
転職エージェントを利用した活動は、一般的に以下のプロセスで進行します。各ステップの概要を理解しておくことで、見通しを持って計画的に活動を進めることができます。
- 登録:各エージェントの公式サイトから、オンラインフォームに必要な情報を入力して登録します。職務経歴書のアップロードを求められる場合が多いです。
- 面談:登録後、担当コンサルタントとの面談(オンラインまたは対面)が行われます。通常60分から90分程度で、これまでのご経歴、スキル、実績、そして今後のキャリアに関する希望やビジョンについて詳細なヒアリングが行われます 。
- 求人提案:面談内容に基づき、コンサルタントが先生のキャリアプランに合致すると判断した求人を複数提案します。これには、一般には公開されていない非公開求人が含まれることが多く、エージェント利用の大きな価値の一つです。
- 応募選定:提案された求人の中から、先生ご自身の判断で応募する企業や事務所を決定します。コンサルタントと相談しながら、戦略的に応募先を絞り込んでいきます。
- 書類選考:応募が決まると、エージェントが先生の職務経歴書を応募先に合わせて最適化し、推薦状を添えて提出します。
- 面接:書類選考を通過すると、面接に進みます。面接は通常2回から4回程度行われます。日程調整や連絡はすべてエージェントが代行し、面接前には想定問答や企業の内部情報に基づいた詳細な対策サポートが提供されます。
- 内定・条件交渉:最終面接を通過すると、内定の通知がエージェントに届きます。年収、役職、入社日といった労働条件の最終的な交渉は、先生に代わってエージェントが行います。
- 入所・入社:条件が合意に至れば、内定を承諾します。現職の円満な退職に向けた手続きのサポートや、入社(入所)に向けた準備についても、エージェントがフォローします。
弁護士の転職体験談とエージェント活用の成功事例
ここでは、実際に転職エージェントを活用してキャリアチェンジを成功させた弁護士の匿名事例をいくつかご紹介します。具体的な事例を通じて、エージェント活用の効果と成功の要因をより深く理解いただけます。
事例1:大手法律事務所から外資系メーカーのインハウスへ(WLB改善)
- 相談者: 30代女性弁護士。大手法律事務所のコーポレート部門でM&A案件に従事。年収1,250万円と待遇は良かったものの、深夜までの勤務が常態化し、育児との両立に限界を感じて転職を決意 。
- 活動: インハウスに強いエージェントに登録。「ワークライフバランスの改善」と「これまでのM&A経験を活かせること」を絶対条件として提示。エージェントは、単に求人を紹介するだけでなく、各社の法務部の残業実態やカルチャー、子育て中の社員への配慮などを徹底的にヒアリングし、厳選した数社を提案。
- 結果: 外資系大手メーカーの法務部へ転職成功。年収は一時的に750万円に下がったものの、定時退社が基本となり、子供と過ごす時間を十分に確保できるようになった。業務内容も国際的な契約審査やM&A関連法務で、これまでの専門性を活かしつつ、新たな経験を積むことができ、長期的なキャリアに大きな満足感を得ている 。
- 成功要因: 年収という単一の指標に固執せず、自身のライフステージに合わせたキャリアの優先順位を明確にし、それをエージェントと共有できたこと。エージェントが持つ内部情報を活用し、カルチャーフィットを重視した選択ができたこと。
事例2:一般民事事務所からITベンチャーのインハウスへ(分野転換・年収UP)
- 相談者: 30代前半男性弁護士。小規模な一般民事法律事務所で勤務。年収は500万円。幅広い案件を経験できたものの、将来のキャリアパスや成長性に不安を感じ、成長分野であるIT業界へのキャリアチェンジを志向 。
- 活動: インハウス、特にベンチャー企業への転職支援実績が豊富なエージェントに相談。エージェントは、相談者の一般民事での訴訟対応経験を、企業が求める「紛争解決能力」「予防法務の観点からのリスク管理能力」として再定義。職務経歴書を全面的に改訂し、ポテンシャルを重視するITベンチャーやグローバル企業に的を絞ってアプローチ。
- 結果: 大手グローバル企業の日本法人法務部への転職に成功。年収は650万円にアップし、未経験であったIT・知財分野の法務に挑戦する機会を得た 。
- 成功要因: 自身の経験を、転職市場(特に企業)のニーズに合わせて「翻訳」するという、エージェントの専門的なコンサルティング能力を最大限に活用したこと。未経験分野への挑戦において、自身のポテンシャルを効果的にアピールする戦略を共に構築できたこと。
転職エージェントに関してよくある質問(Q&A)
弁護士の先生方から頻繁に寄せられる質問とその回答をまとめました。転職活動における疑問や不安の解消にお役立てください。
Q:弁護士の転職は何歳から不利になりますか?
A: 結論から申し上げると、一般企業で囁かれるような「35歳限界説」は、弁護士の転職市場には当てはまりません。
弁護士の価値は経験と専門性に大きく依存するため、むしろ30代後半から40代にかけては、即戦力として最も需要が高まるキャリアの円熟期と言えます。実際に、30代の弁護士の採用意欲は非常に高い水準にあります。
参考:弁護士の平均年収は765万円という現実|正確な年収中央値と年収を上げる方法
ただし、全くの未経験分野へ挑戦する場合や、ポテンシャル採用が中心となるジュニアレベルのポジションでは、若手が有利になるケースも存在します。重要なのは年齢そのものではなく、「その年齢に見合った専門性、経験、そして人間力を備えているか」という点です。
年齢を重ねるほど、より高度なマネジメント能力や課題解決能力が期待されることは念頭に置くべきでしょう。
Q:転職活動の期間は、平均でどのくらいかかりますか?
A: 在職しながら転職活動を行うのが一般的であるため、ある程度の期間を要します。目安としては、準備を開始してから内定を獲得するまでに、平均して「3ヶ月〜6ヶ月」を見ておくとよいでしょう。この期間の主な内訳は以下の通りです。
- 準備期間(自己分析、書類作成など):約2週間〜1ヶ月
- 求人探し・応募期間:約1ヶ月
- 選考期間(書類選考、面接):約1ヶ月〜2ヶ月
- 内定・退職交渉期間(条件交渉、引継ぎなど):約1ヶ月〜2ヶ月
もちろん、これはあくまで平均的なスケジュールであり、個々の状況や応募先の選考スピードによって変動します。焦らず、しかし計画的に進めるためにも、余裕を持ったスケジュール設計を心がけることが肝要です。
Q:なぜ重要な求人は「非公開」なのでしょうか?
A: 企業や法律事務所が戦略的に求人情報を非公開にするのには、主に3つの理由があります。
- 機密性の保持: 新規事業の立ち上げ、経営戦略に関わる重要なM&A、あるいは役員の交代など、社外秘のプロジェクトに関連する人材募集の場合、競合他社や市場に動向を知られることを避けるために非公開とします 。
- 採用効率の向上: 大手企業や人気のあるポジションでは、求人を公開すると応募が殺到し、人事部門の負担が過大になります。エージェントを通じて候補者を事前にスクリーニングしてもらうことで、採用工数を大幅に削減し、効率化を図る目的があります 。
- 社内への配慮: 特定のポジションの後任を、現職の社員に知られずに採用したい場合など、社内での無用な憶測や動揺を避けるために、採用活動を秘密裏に進める必要があります 。 これらの理由から、非公開求人は企業の重要度や本気度が高いポジションであることが多く、転職者にとって魅力的な選択肢となり得るのです
Q:総合転職エージェントにメリットは少ない
弁護士はプライヤーが約4万人しかいない狭い業界ですので、1人当たりに紹介できる事務所は限られてきます。それでも10〜30事務所、インハウス案件まで含めれば恐らく50の企業・事務所までは増やせますが、無作為に紹介先の事務所を広げても無意味です。
彼らは『求人数』に強みを持っており、『多くの企業を紹介できます』というのが売りですが、こと弁護士業界のように、法律事務所の内情やインハウスでの実務に疎い人間から求人を紹介されても、的確なアドバイスはできません。
実際、総合系転職エージェントでは1件も書類審査すら通らなかった方が、弁護士業界専門の転職エージェント経由に切り替えたことで、全て面談まで進み、内定まで至るケースはよくあります。
これは一重に、『求職者である弁護士』『紹介先である法律事務所』のことを理解していないことで起こるミスマッチです。
そのため、リクルートエージェント、doda、JACリクルートメント、マイナビエージェント、ビズリーチ、パソナキャリアあたりは有名どころではあるものの、登録の必要はないというのが、我々の意見です。
弁護士の転職成功ポイント5つと内定率を向上させるコツ
弁護士が転職する時に気を付けるべきポイントをまとめました。転職したい気持ちで先走りするのではなく、一度状況を整理して転職活動に進むことが転職成功の秘訣です。
転職して実現したいこと・望むキャリアを明確に
転職を考えるということは、今の状況に不足や不満を感じているのだと思います。まずは、転職してどうしたいのかを明確にしておきましょう。
- 給与
- 労働時間・休日日数
- やりたい業務
- 勤務地・活動地域
- 将来性
- 一緒に働きたい人の人物像
主に上記のような項目で、自分の理想像と最低限妥協できるラインのイメージを作っておきましょう。一度紙などに書き出して、何度かにわけて考えをまとめてみることで、より明確な形になって出てくるはずです。
転職先事務所や企業研究を徹底的に行う
幅広い選択肢の中から理想の転職先をさがし、さらに詳しく調べていきます。幅広く調べることで、「弁護士事務所への転職しかない」と考えていた方も、実は自分の理想通りの転職にするなら、別に企業内弁護士でも問題ないケースも出てくるでしょう。
もちろん一番は、条件に一致する項目が多い転職先ですが、なかなか見つからない場合、最低限これだけは妥協できない部分をクリアしつつ理想に近い転職先へと範囲を広げていきます。
弁護士が転職で求められるスキル
転職先では即戦力を必要としている場合が多いので、「自分はこの分野を専門にしている」と自信を持って言えると良いです。
また、法律事務所も待っているだけで仕事が来る時代は終わりました。そのため、自分で案件を取る営業力にも期待されています。そのようなエピソードがあると評価されやすいでしょう。
企業法務を取り扱う法律事務所では、海外案件も多いので、語学力も大きなアピールポイントになります。活躍できるフィールドも広がるので、TOEICで高得点を取るなどしておくと転職で有利になるでしょう。
履歴書・職務経歴書をできるだけ細かく書く
弁護士の転職では、履歴書や職務経歴書にきちんと自分のスキルをアピールすることが大切です。
転職では即戦力が欲しいと思われるので、スキル不足で経験が足りないと評価されれば書類審査にも通らない場合もあります。嘘を書くことはできないので、現職で努力してスキルを伸ばすのがまず大切です。
その上で、わかりやすくその経験を書類に記載して、採用担当者に気にかけてもらえるようにしましょう。
また、面接時にはコミュニケーションスキルをアピールしてください。弁護士の仕事は、相手がどんなことに悩んでいるのかを上手くヒアリングして、利害関係のバランスをとりながら最大の利益を獲得することです。面接時に面接官に「話しやすい人」という印象を与えることで、採用される可能性が上がるでしょう。
弁護士業界の転職のプロからのサポートを受ける
日々の弁護士活動をしながら転職活動をしようとしても、とても時間が確保できるものではありません。特に企業からの求人にまで目を向ける場合、調べる転職先も莫大な数になってきます。
そこで、転職を少しでも良いものにしていきたいのであれば、転職エージェントなどの転職のプロからのアドバイス・紹介を上手く利用することをおすすめします。
こちらがどうしたいのかある程度の条件を持っていれば、その条件に合った転職先の中から紹介をしてくれるので、探す・調べる手間を大幅に減らすことができます。
【閑話休題】転職を考える弁護士へのおすすめ書籍3選
現在、弁護士で転職を考えている方は必見の書籍をご紹介しましょう。転職とは、一般的に人生の中で数多く実践することはありません。
ですので、さまざまな知恵を取り入れ、より快活な転職ができるサポーターともいえる本を読んでおくことがおすすめです。とくに弁護士として働く人の数は、ごく1部に限られます。
悩み・相談ができるところは多くはありません。1人で悩んでしまうこともありますが、それは解決法になりません。そのために経験談ともいえる書籍にて、知恵・知識を身につけることも転職を快活にさせるツールの1つとなります。
それでは、転職を検討している弁護士へおすすめの書籍をご覧ください。
新版 弁護士・法務人材 就職・転職のすべて
これから転職をするのなら、「新版 弁護士・法務人材 就職・転職のすべて」を読んでおくとよいでしょう。転職にまつわる、多くの情報を網羅している1冊です。転職に不安を抱く弁護士は、いきなり転職先をリサーチするのではなく、まずは専門書に目を通してからでも遅くはありません。
転職に必須の知識を得て、よりよい転職活動が実現するよう準備しておきましょう。
著:野村 慧
¥3,780 (2025/10/01 08:53時点 | Amazon調べ)
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弁護士の就職と転職—弁護士ヘッドハンターが語る25の経験則
「弁護士の就職と転職—弁護士ヘッドハンターが語る25の経験則」を読むことで、あたかも自分が経験したかのような豊かな気持ちで転職活動を行えます。25の経験をもとに書かれている本ですので、転職に悩む弁護士にとって、とてもためになる1冊でしょう。
経験者の知恵を借り、無理のない心地よい転職活動ができるよう、一読しておくべき書籍です。年代を問わずに大きなサポーター役ともなる1冊ですので、ぜひとも読んでみましょう。
著:西田 章
¥3 (2025/10/01 08:53時点 | Amazon調べ)
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経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事
AI分野を生かした、弁護士の転職に最適な書籍が「経営参謀としての士業戦略 AI時代に求められる仕事」です。士業としての未来、今後発展していく人工知能について書かれている書籍です。
AIによって、士業は減っていくと予想されている現代です。人の手で行ってきた仕事がコンピューターによって代替されていくことが増えていきます。AI時代に適した知識と情報が盛り込まれた、転職を検討している弁護士に最適な1冊です。
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まとめ|弁護士の転職に妥協は禁物
弁護士転職市場を成功裏に乗り切るための鍵は、ご自身のキャリアに対する深い自己分析と、それを実現するための最適なパートナー(エージェント)を戦略的に選ぶことに尽きます。変化の激しい時代だからこそ、信頼できるプロフェッショナルの知見を活用することが、かつてないほど重要になっています。
まずは、ご自身のキャリアにおける「絶対に譲れない条件」と「できれば実現したい希望条件」を明確に言語化し、優先順位をつけることから始めてください。それが、今後の全ての意思決定の基盤となります。
次に、本稿で解説した戦略に基づき、「専門特化型エージェント(1〜2社)」と「総合型・スカウト型プラットフォーム(1社)」の併用登録を強く推奨します。
この組み合わせにより、情報の「深さ(専門性・内情)」と「広さ(多様性・市場価値)」を両立させることが可能になります。これにより、市場には出回らない優良な非公開求人へのアクセスを最大化しつつ、ご自身の客観的な市場価値を冷静に把握し、交渉を有利に進めることができるでしょう。
転職は、先生の人生における極めて重要な意思決定です。しかし、その第一歩は決して難しいものではありません。まずは本稿でご紹介したエージェントの中から、ご自身の志向に合うと感じた2〜3社に登録し、無料のキャリア面談を受けてみてください。
プロフェッショナルな第三者の視点を得ることで、これまでご自身では気づかなかった新たなキャリアの可能性が、間違いなく大きく開けるはずです。先生の次なるステージへの挑戦が、実り多きものとなることを心より願っております。